連載・コラム
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災害時のストレスと戦う食事(1)
災害時に被災者は予想外の痛手を受け、精神的なストレス(悲しみ、不安など)を抱えます。阪神・淡路大震災から24年が経ちますが、あの時のことは昨日のことのように覚えています。身近な人を失くしたら、生身をえぐられたような喪失感にさいなまれます。さらに、昔から俗にいわれる大切なものは「衣・食・住」ですが、本当は順番が大違い。「住・食・衣」の順番に早変わりし、最も困るのは「住む家」がなくなることです。これは最大のストレスです。次のストレスは生計の不安です。職場が崩れ落ち、明日から働く場所がない、現金収入が途絶えるという苦痛です。最後に暮らしに不可欠な水道、ガス、電気が停止し、これが長引いていつ回復するか見通しが立たない。これも耐え難い苦痛です。さらに、飲食店が閉まり、食料や水が手に入らない。電車やバスも不通。八方ふさがりとはこのことです。頭を抱えて寝込むしかありません。こんなストレス満杯の時、「食」はどんな役割をするのでしょうか、今回のテーマです。
2019/07/02
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第7回:創造的対応への道 その1
前回は、「その場の状況を担当者個人の感覚や経験によって理解をし、その時に最善と思える対応」(これを創造的対応と呼ぶというお話をしましたね)が災害対応の鍵を握っており、創造的対応を可能にする環境整備が大切、ということをお伝えしました。 また、創造的対応を可能にする一つの推進力として、ドメインナレッジの重要性を説明しました。すなわち、当該分野における「知識」、平たく言うと日常で培われる業務やシステムへの「慣れ」です。このように、ドメインナレッジは、日常の「慣れ」から生まれるため、属人的なものと言うこともできます。キャピタルの考えに当てはめると、「人間資本」に付随するものになります。 ここまでを要約すれば、「災害対応の鍵をにぎるのは、その場にいる担当者が最善と思える対応をいかに行えるようにするかで、その対応力を発揮してもらうためには普段から使い慣れたものをしっかり準備しておくことが大切」ということです。
2019/06/21
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Shit happens -最悪の事態も起きるー
9.11の後、インテリジェンス・コミュニティ(政府が設置している情報機関によって組織されている機関)では攻撃が差し迫っているということが多くの人の目に明らかだった。ハリケーン・カトリーナの後、ニューオーリンズのインフラの強化が大幅に遅れていることもよく知られていた。 ナシーム・ニコラス・タレブ(ブラックスワンの著者)によれば、ブラックスワンはきっかけとなるインシデント(出来事)、あるいは一連のインシデントの産物なのだと説明するのは、偶然にだまされているのである。事後でさえ大災害の原因を理解できると考えるのはばかげている。結局のところ科学者たちは、相当の努力をしたにも関わらず、地震やテロ攻撃のタイミングを正確に予想することはできなかった。大災害の原因を突き止めるというのは大体において後付けの試みである。
2019/06/14
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