2024/06/03
「共同通信 海外リスク情報」活用術
当初の着手ポイントは主に3つ。出張や赴任先での医療サポートを含めたメディカル対策、安全を確保するためのセキュリティ対策、そして出張や赴任者情報の一元管理だった。医療や危機管理のアシスタンス会社との契約も進め、渡航後の現地対応を強化してきた。「今ではどこで何が起きても5分もあれば出張者や赴任者を把握できます」と話す。
出張や赴任者情報の一元管理のため、航空券の購入先を1社に絞り、購入段階で海外出張の情報を受け取る仕組みに変更。この情報を出張者・赴任者管理のベースとした。さらにアシスタンス会社から出張者に海外安全に関する情報が送信される。2015年からこのシステムを稼働させ、2019年からは外務省が情報発信している「たびレジ」とも連動。外務省からの最新の情報を届けられるようにアップデートした。
新型コロナウイルスの流行前は年間約8,000人が出張していたオムロングループ。オンライン会議が浸透した今でも年間で約5,000人以上が渡航する。
▼教育も先行企業からの学び
海外安全に関する従業員向け教育では、28種類のEラーニングを用意。日本語や英語を含めた複数の言語から選択でき、1本あたりの時間も数分と短めに設定する。過去の教材は、カバー範囲が広いため、視聴時間が長くなり、途中で離脱するケースも見られた。
現在は、対象者や目的に合致したカリキュラムを細かく設定し、はじめての出張者向けや女性向け、地域別の対策のようにそれぞれを組み合わせて提供する。「マイクロラーニングやターゲットに合わせてカリキュラムを組み合わせたセットでの提供も、先行している企業から教えていただいた」と話す。
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