連載・コラム
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東北の復興現場を訪ねて~その2、山元町、岩沼市
前回に続き、東北の復興現場の報告である。宮城県南端の山元町(人口1万2462人)は大津波により死者700人、行方不明者18人を出した。県仙台市以南では名取市に次ぐ犠牲者数である。同町は復興を機に、「コンパクトで持続可能なまちづくり」を目指し、分散していた集落を3つの新市街地に集約するまちづくりを進めていた。昨年10月、被災者の集団移転先となる2つの新市街地(つばめの杜地区、新坂元駅周辺地区)が完成して「まちびらき」の式典が行われた。その後、遺跡の出土で完成が遅れていた宮城病院周辺地区も住宅の引き渡しが行われて、すべての移転が完了した。同町も人口減となっており、商業施設などを誘致して人口減に歯止めをかけたい考えだ。
2017/09/19
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家庭の防災を推進するために必要なものは何か?
これまでの本連載においては、主に国、地域、あるいは企業を対象とした調査研究を紹介してきたが、今回は家庭の災害対策に関する研究例を紹介する。 2017 年 8 月に、リスク分析学会(The Society for Risk Analysis)の学会誌『Risk Analysis』に「保険、公的支援、および家計に対する洪水リスクの軽減:オーストリア、イングランド、およびルーマニアにおける比較研究」(原題は本稿サブタイトルのとおり)という論文が掲載された(以下「本論文」と略記)(注 1)。タイトルから想像される通り、家庭における洪水対策に保険や公的支援などがどのように影響を与えているかを調査した結果が報告されている。
2017/09/12
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現代版・ダムをめぐる考察~ア・ラ・カルト~
全国にあるダム約3000カ所(堤体の高さ15m以上)のうち、建設から半世紀近く経って再開発が必要なものや洪水・水需要対策から改修・かさ上げなどが求められているものが少なくない、と聞く。だがダム建設ブームはすでに去り、新規建設が大幅に減っていることから、高度な技術を必要とするダム技術者が国や都道府県を問わず減ってきているのが実情のようである。都道府県が建設管理している治水・利水用ダムは少なくないが、都道府県や市町村の中にはダムや河川の専門技術者をかかえていないところが結構多いのである(鬼怒川決壊で市域の大半が水没した常総市も河川技術職がいなかった)。
2017/09/04
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気候変動の影響で災害による犠牲者数はどれだけ増えるのか
本連載の 2017 年 3 月 6 日付けの記事(注 1)にて、「気候変動への適応」(adaptation to climate change)という観点から自然災害にアプローチしている例を紹介させていただいた。自然災害に対して気候変動がおよぼす影響については様々な研究が行われているが、それらの中から今回は、欧州委員会の共同研究センターに所属するグループが発表した論文「Increasing risk over time of weather-related hazards to the European population」(時間の経過における、欧州の住民に対する気象関連災害リスクの増加)(以下「本論文」と略記)を紹介する。
2017/08/22
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