ルールがグレーだとしても不公正ではない
第31回:多様性に対する寛容度と鈍感度(3)

多田 芳昭
一部上場企業でセキュリティー事業に従事、システム開発子会社代表、データ運用工場長職、セキュリティー管理本部長職、関連製造系調達部門長職を歴任し、2020年にLogINラボを設立しコンサル事業活動中。領域はDX、セキュリティー管理、個人情報管理、危機管理、バックオフィス運用管理、資材・設備調達改革、人材育成など広範囲。バイアスを排除した情報分析、戦略策定支援、人材開発支援が強み。
2023/01/13
再考・日本の危機管理-いま何が課題か
多田 芳昭
一部上場企業でセキュリティー事業に従事、システム開発子会社代表、データ運用工場長職、セキュリティー管理本部長職、関連製造系調達部門長職を歴任し、2020年にLogINラボを設立しコンサル事業活動中。領域はDX、セキュリティー管理、個人情報管理、危機管理、バックオフィス運用管理、資材・設備調達改革、人材育成など広範囲。バイアスを排除した情報分析、戦略策定支援、人材開発支援が強み。
「スポーツはあらかじめ定められたルールの下に行われる公正で公平な闘いである」。この前提は真実であり、同時に欺瞞性も含まれている。
確かに、実際に競技が行われるその瞬間において、明確に定められたルールにもとづいて競技が行われる。そのルールはすべての競技者に、公平に適用される。当たり前の大原則である。しかし、そのルールの適用にはグレーゾーンが常に存在する。
サッカーワールドカップの日本代表がクロアチアと戦ったベスト8をかけた闘いにおいて、日本のプレーに笛が吹かれるシーンが多かったと記憶している。解説者の「今のプレーは継続させてもよかったのでは」という主旨の発言をたびたび聞かされた。このことの真偽はどこまでいってもグレーで、あくまでプレー中の審判の裁定は絶対であり「審判がルールブックだ」という有名な言葉もある。
現場における審判の判定は、それが人間の行う判断である限り、どこまでいってもグレーゾーンが付きまとう。スタジアムの観衆の声に押され、時にはブーイングを受けながら判定を下すのだから、公平を心がけても一定の影響を受けるのが人情というものだろう。これは一般的にはホームタウンディシジョンと呼ばれる。
審判ごとに判断の特性も必ずある。厳しく反則を取る審判、比較的甘く判断する審判。野球のストライクゾーン判定なども同様であろう。だからプレーヤーは審判の特性を見極めてプレーに生かす。
しかし、これはあくまで人間の判断に委ねられる領域であり、このあいまいさの運不運で勝敗が決するのは、本来、公正ではないといえるだろう。
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