グローバルの世界的激動に周回遅れか?
最初のトピックスとして、2月28日にホワイトハウスで行われ、決裂した、トランプ・ゼレンスキー会談に関して述べたい。
そもそも、双方合意に至った状態で、当日は署名するだけで、会談も確認レベルを非公開で行い、調印式として記者会見するのが通常だろう。ところが、なぜか冒頭から公開で行われた。あたかも調印後の共同記者会見のように。
公開された会談はおよそ49分に及ぶが、日本の報道はほぼ後半の9分を切り取ったトランプ氏批判一色に感じた。客観的に物事を見極める姿勢を欠く、反トランプ姿勢がいまだ継続しているのかと辟易とさせられたのは筆者だけだろうか。FOXがフルバージョンで動画を公開している(※)ので一度確認されることをお勧めする。
※https://www.youtube.com/watch?v=BhquAWlke2o
会談は前半の40分、米国側はていねいに諭すように話しかけていたが、ゼレンスキー氏が幾度となくトランプ氏の発言を遮り、被せ、腕組みという、欧米では敵対的意思表明ともとれる行動を取っていた。あたかも、記者団の前で米国側を怒らせようとしているようにすら感じるものであった。
さらに、バンス副大統領に向けてファーストネームで呼び、外交とはなんぞやと上から目線の発言まで行い、とうとう米国側の堪忍袋の緒が切れたと見えるのである。
なぜゼレンスキー大統領がこのような行動に出たのか理解に苦しむが、さまざまな憶測や陰謀論、米英の権益争いなどの情報も飛び交った。その状況で日本の報道は、反トランプ一色なのが異様に感じる。
具体的な争点として、停戦後の安全保障と停戦ラインの問題をゼレンスキー氏は主張していた。しかし、権益を供与する時点でその期間の安全保障は一定の担保を得ているのと同等であり、停戦ラインを2014年とするのは無理筋ではないだろうか。無理を承知で決裂させるための公開パフォーマンスだったと思えてならないのである。
その後の欧州の両極端な反応を見ると、トランプ氏のいう「常識革命」の抵抗勢力と協力側が明確に識別されているように感じる。そう考えると、発信された情報が抵抗勢力と協力側のどちらに位置付けられる立場からのものかという視点を持って向き合う必要があるだろう。
なにはともあれ、その後停戦に向けて合意がなされて一安心ではあるが、今後も予断は許さないだろう。
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