2020/08/31
危機発生時における広報の鉄則
団体で発信すると波及力がある
一方、専門家による発信も報道されています。東京都医師会は定例記者会見で「PCR検査拡充を」「介護分野で取り組んでいること」など主張していますが、これらの内容は、4月から変化がありません。新しいことはなく、自分たちの取り組みをアピールしたり、意見を述べているだけです。
それがなぜ注目されて報道されるのかは不明ですが、一つ言えることは、個人で発信するよりも団体発信の方が注目はされやすいということです。誰もが記者会見をして思うことを主張できますので、医師会が存在を主張するのが悪いとはいいませんが、バランスが欠けているように感じます。
今は、瀕死の運輸や旅行業界が、もっと存在感を示して、訴える会見をしてもよい段階ではないでしょうか。1社で難しければ、数社で連携してグループや団体として発信しましょう。1社発信よりも報道される可能性が高く、波及力があるからです。
私たちは「withコロナ」で新しいスタートを切っています。政府も経済を両立させる方針です。総理が述べているように、検査数が増えれば陽性者は増えるが、死亡者は増えないなど、さまざまな知見も蓄積されています。
今は、社員の陽性を発表するかどうかと悩む段階ではありません。「一度発信すると決めたから変えられない」「反対意見を言いにくい」といった空気に流されていないでしょうか。状況は変わるのですから、方針も変えてもよいはずです。経済を再生し、雇用維持のため、力強く訴え、通常の情報発信活動に戻していってもよい時期ではないでしょうか。
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