避難所の運営組織体制としては、総務班、被災者管理班、情報班、物資・食料班、施設管理班、保険・衛生班の6つの班に分かれている。避難所開設時には、ま
ず、あらかじめ決められたスタッフが班を立ち上げ、順次、避難者の中から役員
を選出して運営を移行していく。

 

特徴は地区にもともとある諸団体を巻き込んで組織を作っている点。ただし、「自治会」は外して運営するようにしている。理由は、ここに自治会長を入れたら、自治会をまとめる人がいなくなるからである。

指定避難所は富士第二小学校。ここに、地域住民や障害者団体(手をつなぐ育成会)が避難できるようにしている。一方、行政の災害対策本部との連携も重視し、さらに企業との協力も強化していく。実際に、さまざまな主体の参加を得て、避難所運営訓練も行っている。

避難所の受付は区ごとになっており、NTTの特設公衆電話を設置している。被害情報の収集は、デジタル化無線によって行っている。また、地元企業と飲料水協定があり、訓練時に企業から搬送してもらったり、災害ボランティアとの連携
で、バイク隊による物資の分配供給なども行われている。

計画のねらいは、これまでの防災活動を地区に継承していくため、組織や任期などを計画にまとめるということ。大規模地震にどう対応するか、平常時の減災対策と、災害時の応急対策を分けた上で概要を本計画にまとめる。地域を支える団体の通常の活動が、結果的に防災活動に結び付き、新たな減災活動へつながることを期待している。

地区防災計画の構成は、まず「地区の特徴と想定被害」を示し、次に、「防災活動の流れ」「地区を支える団体の活動」を紹介し、その上で、防災まちづくりの構成と避難所運営の方法、自主防災会の活動、地区として行う防災活動などを掲載している。

 

学校との連携は、2年ほど前から行っており、小学校1年から6年まで、学校での防災計画を作っている。企業との連携などもこれからもっと進めていきたい。