【北京時事】中国がミャンマーの被災地支援で存在感を示している。地震発生直後に大規模な資金援助を打ち出し、500人超の救援隊を派遣。途上国支援が手薄となるトランプ政権下の米国に代わり、「頼れる大国」としての中国をアピールする狙いだ。
 「緊急人道援助として1億元(約20億円)を提供し、被災地にテントや救急キット、食料などを届ける」。中国政府は地震発生翌日の3月29日にこう表明し、国境を接する南部・雲南省から医療チームを派遣。最初の救援隊は同日中にミャンマー入りした。
 中国国営メディアは連日、救助活動を詳細に報道。「他国に先駆けて支援に駆け付けた」と誇示している。今月1日には、中国赤十字の車列がミャンマー国軍に警告射撃される事件が起きたが、中国外務省は国軍側に「救援要員の安全確保」(報道官)を求めるにとどめ、援助を続ける考えを示した。
 米国が発表した支援額は200万ドル(約3億円)、日本は約9億円で、規模の面で中国が圧倒している。習近平政権はかねて国軍への接近を加速させており、復興後のミャンマーにおける影響力を確保する思惑がありそうだ。
 一方で、中国国営企業が施工を担い、タイの首都バンコクで崩壊した建築中の高層ビルについて中国ではほとんど報じられていない。強度の問題が指摘され、タイ当局が捜査に乗り出しており、中国は国内向けの情報を統制しているとみられる。 
〔写真説明〕2日、ミャンマー中部マンダレーの建物の倒壊現場で活動する中国の救援隊(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)