2019/03/22
知られていない感染病の脅威
不幸にして感染症に罹患した場合
ところで、国外で発病して、帰国した到着空港あるいは空港を通過後に国内で診断されたときには、指定された医療機関に入院しなくてはならない場合があります。特に、一類および二類感染症と診断された患者と新感染症疑いありと診断された方は、厚生労働大臣が指定する感染症指定医療機関に入院する必要が生じます。
■3種類の感染症指定医療機関
この医療機関には、一般空間から厳密に隔離される特別な設備が整備されています。すなわち、特定感染症指定医療機関(東京都区内にある国立国際医療研究センターに4床、成田国際空港に近い成田赤十字病院、中部国際空港に近い常滑市民病院、関西空港に近いりんくう総合医療センターにそれぞれ2床設置)、第一種感染症指定医療機関(全都道府県に54医療機関あり、合計101床設置)および第二種感染症指定医療機関(全都道府県に346医療機関あり、合計1735設置)の3種類の感染症指定医療機関です。
一類感染症と診断された場合には、特定感染症指定医療機関または第一種感染症指定医療機関に入院となります。二類感染症の場合は上記2機関の他、第二種感染症指定医療機関が該当します。新感染症などの場合も二種感染症と同様の扱いになることがあります。
三類以下の感染症と診断され入院の場合には、上記以外の医療機関になります。
以上より、一類および二類感染症対策に厳重な対策が取られていることがお分かりいただけたと思いますが、申すまでもなく、国外で、感染症、特に一類あるいは二類感染症に罹患しないためのさまざまな方策を取ることを心掛けることが何よりも肝要です。
次回から重要と思われる感染症について紹介する予定です。
(了)
知られていない感染病の脅威の他の記事
おすすめ記事
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方