能登半島北部や沿岸近くの沖合では、2020年12月から地震活動が活発化している。23年5月には石川県珠洲市で震度6強を観測するマグニチュード(M)6.5の地震が起き、同県輪島市で10センチの津波を観測。総務省消防庁によると、同県で死者1人、石川、富山両県で重軽傷者48人が出た。
 政府の地震調査委員会は、地下深くからさまざまな化学成分を含む水が上昇し、地震を起きやすくしている可能性を指摘。23年12月11日の定例会合後には、「一連の地震活動は当分続くと考えられる。強い揺れや津波には引き続き注意が必要」との評価を公表したばかりだった。
 気象庁の下山利浩地震情報企画官は1日の記者会見で、この日起きたM7.6、最大震度7の地震について「一連の地震の活動域内で発生した」と説明。ただ、これまでと同様に水の上昇が関与した可能性があるかは「現時点では分からない」と話した。過去の活動域から南西に離れた能登半島中部でもM6.1、震度5強の地震が起きている。 
〔写真説明〕石川県で起きた最大震度7の地震を受けて、記者会見する気象庁の下山利浩地震情報企画官=1日午後、東京都港区

(ニュース提供元:時事通信社)