【バクー時事】アゼルバイジャンで開催中の国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)で20日、欧州連合(EU)と英独仏など25カ国が石炭火力発電所の新設に反対する有志連合を発足させた。先進7カ国(G7)では日本と米国のみが参加を見送った。
 EUのフクストラ欧州委員(気候変動対策担当)は声明で「石炭火力の新設は(産業革命前からの気温上昇を)1.5度に抑えることに対する最大の脅威の一つだ」と指摘。有志国と連携し、温室効果ガスの排出量が多い石炭火力から早期に脱却するよう国際社会に働き掛ける考えを示した。
 有志連合には、産炭国であるオーストラリアも名を連ねた一方、発電量の約3割を石炭火力に頼る日本は加わらなかった。日本政府関係者は「わが国の立場と完全に整合しているかどうか、短い時間では十分に確認が取れなかったため」と不参加の理由を説明した。 
〔写真説明〕国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)で演説するフクストラ欧州委員=19日、バクー(EPA時事)

(ニュース提供元:時事通信社)