2016/07/03
誌面情報 vol54
テロ遭遇時の対応
「テロに遭遇した場合の対応」については、あらかじめ考え、教育しておいた方が望ましい。
外務省ではこのほど、テロの襲撃事件・爆破事件があった時に、どういう対応をすべきかをまとめ、講義ができるようにした。ご要望があれば、こちらから出向いて講義や講演を行うこともできるので初めにお伝えする。
テロ襲撃事件などに備えて、例えば、レストランで席を選ぶ方法を紹介すると、1階と2階があるのであれば、2階を選んだほうがよい。そして、出入口より一番奥の壁際を背にして座る。なぜか? これは、テロ集団は短時間のうちになるべく多くの犠牲者を出すことを考えるので、わざわざ2階に上がって犯行をするよりも1階に手榴弾を投げ込んだり襲撃した方が早いと考えるからである。一番奥の壁際を背にして座るというのは、出入口から入ってくる襲撃犯を見つけ、いち早く伏せることができるからだ。0.1秒でも早く伏せることができれば自分の命を救える確率は格段と高くなる。
襲撃があった際には、まず「伏せる」ことが大切だ。襲撃犯は腰の位置で自動小銃を構え水平に撃ってくるので、立ったままでは銃弾に当たってしまう。また、テロ襲撃では男性より女性のほうが危ないと思う。なぜなら、女性はそのような襲撃に遭った場合には叫ぶ人がいるのではないかと思うからである。叫んでは絶対にダメだ。叫べば犯人にとって目立ち、標的になってしまう確率が高くなる。また、どこかに隠れる場合には、携帯電話は音がならないようにOFFにする。周りに注意しつつ速やかに逃げること。逃げる時には、一直線に走ってしまうが、的にならないようにジグザグで逃げる方がよい。このように、テロに遭遇した場合にどのような対応をすべきかあらかじめ承知していれば、自分の命が助かる確率は高くなる。
(了)
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