2020/07/13
危機管理担当者が最低限知っておきたい気象の知識
危険そうなときには情報を待たずに判断を
線状降水帯らしきものが気象レーダーに現れ、動きから見て影響が長引くと判断できる場合には、避難情報や警報・特別警報などの発表に先駆けて対応していきましょう。情報を待っていると、被害が拡大した後の対応になりかねないからです。
以下の図は、2020年7月6日の雨雲の様子を14時30分から17時30分まで1時間ごとに並べたものです。いずれの図でもライン状の雨雲が九州北部を中心に東シナ海から山口県にかけて伸びていることが見て取れます。この四つの図のうち、左下が特別警報発表時点(16時30分)のレーダーの様子です。線状降水帯の位置は、特別警報発表の2時間前(左上)や1時間前(右上)、また1時間後(右下)もほとんど変わっていません。
上の例で気象レーダーを自ら見ておけば、特別警報が発表される2時間以上前には危険性がしっかりと認識できた可能性があります。特別警報が発表されたから危険なのでありません。自らレーダーなどを見て危険性を認識できるようになっておいた方が素早く対応ができるので、今回の記事を参考に、レーダーや雨量の情報などを見て危険性を把握できるようにしてください。
危機管理担当者が最低限知っておきたい気象の知識の他の記事
おすすめ記事
-
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方