■選択肢を広げる2つのアプローチ

これは、例えば次のような方法で身につけることができます。

(1)必要以上に「背伸びしない/縛らない」
仕事でもプライベートでも、思わず「背伸び」したり「縛って」しまうような言葉を使う人はいませんか。「必ずやってみせます」「△△のはずです」といったことです。まじめな人や実直な人にありがちな傾向です。

真面目さゆえ非寛容になっているおそれも(写真:写真AC)

このようなクセのある人は、自分自身を追い込むだけでなく、相手に対しても寛容ではいられないわけです。考え方に柔軟性がなく、選択の余地を削り取ってしまっていると言ってもよいでしょう。

もしあなた自身、このような言葉をけっこう使っているなあと感じたら、あまり断定的な言い回しにならないように少し工夫してみてください。例えば「やってみましょう」「△△だと思います」くらいでしょうか。

(2)「白黒をつけないと気が済まない」をやめる

二項対立は選択肢を狭める可能性(写真:写真AC)

一般にビジネスの現場では、白黒をはっきりさせる言い方が好まれます。「正しいか間違っているか」「最高か最低か」「賛成か反対か」「今すぐか後回しか」。このように言い切ることは、見かけ上はシャープで気持ちのよいものですが、下手をすれば他の有望な選択肢や可能性がなくなることを肝に銘じておかなくてはなりません。

もしあなた自身、こうした習慣やクセがあるようだと感じたら、せっかちに判断や結論を急いだりせずに「一時保留にする」「相手に判断をまかせる」というオプションを選んでみるのも悪くないでしょう(あくまで状況次第ですが)。それでも結果は自然についてくることが多いものです。