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五輪汚職事件に見る各社の広報対応の差
問題発生時の記者会見開催基準は、通常、危機管理広報マニュアルに明記します。役員不祥事ともなるとマニュアル明記は躊躇するかもしれませんが、筆者が携わった組織ではトップ逮捕も想定した基準を整備しました。今回は東京五輪・パラリンピックを巡るスポンサー契約問題でトップ逮捕が相次いだ事例から、記者会見の開催効果を考えます。
2023/02/09
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労災防止と健康確保のための体力チェック
経済社会の活力維持のために高齢者の活躍が求められる一方、高年齢労働者に対しては体力低下に即した職場の安全配慮が必要です。国のガイドラインにそって企業が取り組むべき事項のうち「安全衛生管理体制の確立等」と「職場環境の改善」について説明してきましたが、今回は「高年齢労働者の健康や体力の状況の把握」について解説します。
2023/02/08
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BCPの実効性が高い企業と低い企業の差
リスク対策.comは、企業が自然災害や感染症などに備えてどのような訓練・演習をどの程度行っているのかを把握するため、2022年10月17日~24日にインターネットによるアンケート調査を実施、310件の有効回答を得ました。第3弾の結果報告となる今回は、BCPの実効性を高いと考えている企業とそうでない企業における差について解説します。
2023/02/05
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最終的には「死生観」と向き合わざるを得ない
転換点を迎えた新型コロナ政策。各国・各地が徐々に関連規制を緩和、撤廃し始め、日本政府も感染症法上の位置づけを5類に移行する方針を決めました。社会は元の状態に戻るのか、どのような課題が残されているのか。感染対策と社会・経済活動の両立にかかる分析・シミュレーションを発信してきた東京大学大学院の仲田泰祐准教授に聞きました。
2023/02/05
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LGBT社員の雇用上の留意点
先般、LGBTに対する差別的発言を巡り、首相秘書官が更迭されました。LGBTについては、社会の理解も少しずつ深まってきており、諸外国ではLGBTの権利を認める法律の整備も進んでいますが、日本は世界の中でもLGBTの受容度が低い国とされており、OECD加盟国の中では36か国中25位となっています。日本では、全人口に対して7~9%の割合でLGBT の人が存在しているとされ、30人規模の職場であれば、2〜3人程いることが想定されます。ただ、実際にはカミングアウトしていない人も一定数存在することから、潜在的人数は不明です。ダイバーシティ&インクルージョンの重要性が謳われる中、企業においては、LGBTの人にとっても働きやすい職場環境を整備することが必要となっています。
2023/02/05
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第208回:パンデミック後の世界において懸念されているリスクのトップ10
今回紹介するのは、世界有数の保険会社であるAllianzが2023年1月に発表した「Allianz Risk Barometer」の2023年版。新型コロナパンデミックのリスクは後退し、世界的に懸念されるリスクには大きな変化がみられる。
2023/02/01
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テレワークは新時代における成長戦略のカギ
2023年1月号『BCPリーダーズ』の特集「専門家と考える2023年のリスク対策」では、2022年の振り返り事象として、「イーロン・マスク氏によるテレワーク終了宣言」を取り上げました。「テレワークを希望する人は、最低でも週40時間、オフィスにいるか、あるいはTeslaを去るか、しなければならない」という、時代の流れに逆行するようなマスク氏の発言が他企業の今後に向けたテレワーク方針にどのように影響するのか、興味があったからです。
2023/01/31
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1000人に聞いた防災の取り組みと行政への期待
リスク対策.comは、地域住民がどの程度防災に取り組んでいるのか、また防災の観点から行政に対してどのような要望を持っているのかなどを把握する目的でインターネットによるアンケート調査を実施した。その結果、2021年5月から避難勧告が廃止され避難指示に一本化されたことについては約5割しか理解していないことや、平時から国や地方自治体の防災のホームページなどがあまり活用されていない実態が明らかになった。調査は、2022年11月21日から22日にかけてインターネット上で行い、全国の20歳以上の成人男女1000人からの回答を得た。質問は、回答の質を高めるため「この質問は一番右の回答をお選びください」という条件項目を入れ、適切な回答をしなかったものを除き、計889人を有効回答として分析した。
2023/01/30
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社内滞在時をイメージさせる実践的な訓練と備蓄
テクニカルセラミックスを開発・生産するクアーズテックは2012年、東京都の帰宅困難者対策条例を機に一斉帰宅抑制対策に乗り出しました。独自のプログラムを追加した実効性の高い訓練や被災時の心理にも配慮したきめ細かな備蓄が評価され、2021年には東京都のモデル企業に。同社の取り組みを紹介します。
2023/01/29
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第207回:13回目となったBCIのサプライチェーン・レジリエンス調査
今回紹介するのは、BCMの専門家や実務者による非営利団体であるBCIによるサプライチェーンのレジリエンスに関する調査報告書の2023年版。BCIが主に会員を対象としてサプライチェーンの途絶に関するアンケート調査を実施し、その結果をまとめたものである。新型コロナウイルスによるパンデミック以降、さまざまなサプライチェーン対策がなされているようだ。
2023/01/24
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BCPと助け合える関係が機能した災害復旧活動
2019年の台風19号でグループ含め3工場が壊滅的被害を受けたカイシン工業は、経営トップが「全力復旧」の方針を発表すると各工場が即座に活動を開始。取引先や協力会社の支援を受けて設備の交換を迷いなく進めるとともに、代替生産によって早期に出荷を再開しました。同社のBCPと助け合える関係づくりを紹介します。
2023/01/19
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属人型BCP構造からの脱却を目指せ
個人の能力や意識のバラツキ、スキル継承の困難化がBCPの実効性に影を落とすなか、属人化からの脱却が危機管理事務局と経営陣の共通課題となっています。既存のBCP構造を変えるための参考として前回はBCPポートフォリオについて説明しました。今回はその応用となるBCPプロセスの標準化、その先に展開されるBCP-DXをテーマに解説します。
2023/01/19
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第206回:米国におけるランサムウェア攻撃および対策状況のトレンド
今回紹介するのは、米国におけるランサムウェア攻撃および対策状況のトレンドに関する調査報告書。全体的な傾向として、ランサムウェア攻撃が前年と比べて減少していることが示されている。
2023/01/18
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豪雪をもたらす寒波――1月の気象災害――
2005(平成17)年12月は極東域に強い寒気が南下し、日本列島は相次ぐ寒波に見舞われた。東日本と西日本では、12月の月平均気温が戦後最も低くなった。また、日本海側では記録的な大雪となった。その傾向は2006(平成18)年1月以降も続き、日本海側の山間部では大雪となる日がたびたび現れた。新潟県津南町で2月5日に最深積雪416センチメートルを記録するなど、多くの地点で積雪深の最大記録を更新した。このため、除雪や屋根の雪下ろし等の作業中の落雪や転落などの事故による死傷者が多数発生するなどの人的被害があったほか、家屋の損傷、交通障害、停電などの被害が多発した。気象庁は、2006年3月1日、前年12月からの一連の大雪を「平成18年豪雪」と命名すると発表した。今回は、この豪雪をもたらした寒波について解説する。
2023/01/15
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第31回 2023年度サイバーリスク対応方針
今回のブログでは、ISFの「ISF年次脅威アップデート:2023年の新たな脅威」というオンラインイベントにおけるSteve Durbinのスピーチの概要を共有します。
2023/01/14
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「Colabo問題」にみるコミュニケーション戦略におけるリスク
ESG活動の「Social(社会)」の部分において、外部団体と協働する企業も増えています。今回は「企業のコミュニケーション戦略のリスク」という視点から、企業としてどう向き合うべきか考えてみたいと思います。
2023/01/13
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統合マネジメントシステムが育てる従業員のリスクマインド
堀場製作所は1993年に品質マネジメントシステムの国際規格ISO9001の認証を取得、2004年には品質・環境・労働安全のマネジメントシステムを一体的に運用する統合マネジメントシステムIMSの認証を取得し、2011年には国内のHORIBAグループ一体で運用するまで発展させてきました。成果はリスクマネジメント活動にも表れています。
2023/01/12
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危機発生時に漏れてしまいがちな重要な行為とは?
今回は、クライシスコミュニケーションでありがちな組織の過保護対応について。たとえば社員の書き込みの炎上に対し、先に会社が謝罪して事を収めようとするケースです。単にその場を収めるだけでは、再発防止にたどりつけません。静岡県裾野市のさくら保育園の保育士3名が暴行容疑で逮捕されるに至った事件を例に解説します。
2023/01/12
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高齢者が安全に働ける職場環境をつくろう
少子高齢化が進み人口が減少するなか、経済社会の活力を維持するためにも高齢者の活躍が求められています。一方で高年齢労働者は筋力や敏捷性などの体力低下が考えられ、職場における安全配慮が必要です。前回は国のガイドラインから「安全衛生管理体制の確立等」を解説しましたが、今回は「職場環境の改善」について説明します。
2023/01/11
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企業は積極的にカーボンニュートラルを推し進めるべきなのか
日本では、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて動きが活発化している。企業もCO2の排出量削減や、化石燃料に依存しないエネルギーの利用体制への変化など、さまざまな対応が求められている。こうした取り組みには大きなコストがかかる可能性もあるが、企業はどのように対応するべきなのか? 神戸大学大学院経営学研究科教授の國部克彦氏に話を伺った。
2023/01/06
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訓練の重点課題は「参加者が必要性を理解すること」
リスク対策.comは、企業が自然災害や感染症などに備えてどのような訓練・演習をどの程度行っているのかを把握するため、2022年10月17日~ 24日にインターネットによるアンケート調査を実施、310 件の有効回答を得ました。第2弾の結果報告となる今回は、訓練において重要だと思う点と自社における課題について解説します。
2023/01/04
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第205回:英国の製造業におけるサイバーセキュリティ対策の実態
今回紹介するのは英国の製造業を対象として行ったサイバーセキュリティ対策に関する調査報告書。同調査によると、英国の製造業の42%が、直近12カ月間に何らかのサイバー犯罪の被害者となっている。
2022/12/27
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2022年下半期リスクマネジメント・BCP事例集[永久保存版]
リスク対策.comは、PDF「月刊BCPリーダーズ」2022年7月号~12月号に掲載した事例記事を1冊のPDFにまとめました。合計14社(団体)の取り組みを一気に読むことができます。さまざまな業種・規模の企業(団体)の事例は、防災、BCP、リスクマネジメントのトレンドをつかむうえでも有効。今年の振り返りや記録にもお役立てください。
2022/12/19
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全体図を見ずしてBCP判断はできるのか
前回、BCP情報の可視化が経営判断を早めるとお話しました。事業継続の方向性を判断するには各拠点や各事業部、各部門の状況を総合的に把握する必要があり、それは災害時ポータルでもできますが、経営陣には極めて難解です。そのためまずは、全社の被災状況を可視化した全体図が必要。今回は経営陣のためのBCPポートフォリオについて説明します。
2022/12/19
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JPCZ――12月の気象災害――
「JPCZ」。何やら難しそうなアルファベット4文字略語だが、今冬はテレビのニュースにも頻繁に登場している。Jは日本海(Japan sea)、Pは寒帯気団(Polar air mass)、Cは収束(Convergence)、Zは帯状の領域(Zone)である。正式名称を「日本海寒帯気団収束帯」という。これは英名を和訳したものではない。1988年に和名と英名が同時に提唱された。提唱者は、当時東大海洋研究所教授の浅井冨雄である。生粋の専門用語がどれだけ一般の人に受け入れられるのか、興味深い。
2022/12/19