【シリコンバレー時事】米メタ(旧フェイスブック=FB)は12日、傘下アプリのFBやインスタグラムについて、欧州連合(EU)で個人の興味に沿った広告表示を抑えた無料プランを提供すると発表した。ターゲティング(追跡型)広告に使うデータを最小限に絞る。EU当局が個人情報保護の監視を強めていることに対応する。
 EUは7月、FBやインスタについて、個人情報を活用した広告配信に同意しなければ無料で利用できないサービス仕様が、デジタル市場法(DMA)に違反しているとの予備的見解を公表。広告無しの有料プランか、個人情報取得を受け入れて無料で使うかの二者択一は、利用者の不利益になるとして改善を求めていた。
 メタは今回、こうした見解が「法律に書かれている以上の要求」と反発。広告掲載が域内企業の収益底上げに貢献しているとも強調しつつ、プランを追加した。新プランはFBやインスタの一部閲覧データに加え、年齢や場所、性別といった「最小限のデータ」に基づき広告表示する。
 併せて今月13日からは広告無しの月額料金プランも約40%引き下げる。同プランは2023年11月に欧州で導入した。 
〔写真説明〕米メタのロゴマーク(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)