2024/04/18
防災・危機管理ニュース
気象庁の原田智史地震津波監視課長は18日未明、豊後水道を震源とする最大震度6弱の地震について記者会見し、南海トラフ地震の想定震源域内で起きたものの、発生メカニズムが違うと説明した。地震の規模(マグニチュード=M)も6.6と推定され、同庁が南海トラフ地震との関係を調査する基準(M6.8以上)に該当しないという。該当した場合は臨時情報を発表し、専門家による評価検討会を開くことになっている。
ただ、その後も活発に地震が続いており、気象庁は注意深く監視する。豊後水道付近では2015年7月に大分県南部で最大震度5強(M5.7)の地震が起きるなど、比較的大きい地震が過去に起きている。
東海沖から九州東部沖にかけての南海トラフでは、陸側プレートの下に海側プレートが沈み込み続けており、プレート同士の境界にひずみが蓄積されている。限界に達して境界が急に滑ると、大地震と津波が発生すると考えられており、直近では1944年に昭和東南海地震、46年に昭和南海地震が起きた。これに対し、今回の地震はプレート同士の境界よりも深い、プレート内部にできた断層がずれて発生した。
原田課長は「この地震をもって南海トラフ地震の可能性が高まったとも、低まったとも言えない」と話した。
〔写真説明〕愛媛、高知で震度6弱の揺れを観測した地震について記者会見で説明する気象庁の原田智史地震津波監視課長=18日未明、同庁
(ニュース提供元:時事通信社)
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方