岸田文雄首相は5日、東京都内で開かれた国際会議「GZEROサミット」で講演し、新興・途上国と協力して先端産業分野で事業展開する「グローバルサウス『未来産業』フラッグシップ・プロジェクト構想」を立ち上げると表明した。資源が豊富なグローバルサウスを交えたサプライチェーン(供給網)構築を進め、経済安全保障の強化を図りたい考えだ。
 同構想は首相が3月に発表した「自由で開かれたインド太平洋」実現に向けた行動計画の一環。グリーントランスフォーメーション(GX)やデジタルトランスフォーメーション(DX)といった先端産業分野で、米国などの企業と共に新興・途上国での事業展開を目指す。
 首相はこのプロジェクトを通じて「世界中で課題解決に貢献し、信頼感と存在感を勝ち取る」と強調。「先進国と途上国の橋渡し」を担うと語った。 
〔写真説明〕首相官邸に入る岸田文雄首相=5日午前、東京・永田町

(ニュース提供元:時事通信社)