災害福祉に熱意のある人々が集う場として「災害福祉フォーラム」を設立(イメージ:写真AC)

災害福祉フォーラム設立

高齢化や孤立化など、脆弱性が高まっている現代社会において、災害福祉の重要性はますます大きい。「災害は弱い者いじめ」とうそぶくだけでなく、ではどうすればよいのか。「こうしたい」という思いのある人が集まる場として『災害福祉フォーラム』が立ち上がることとなった。

乳幼児・妊産婦、高齢者、障がい児者、生活困窮者は災害時、一層の困難に陥りやすくなる。その困難さを何とか軽減できないかと、私たちは災害福祉の愛を語り、哲学を論じ、具体策を試行し、政策制度につなげ、社会の隅々まで広げていきたい。そこで、災害福祉に熱意ある福祉関係者、市民、行政職員、研究者など多様な人々が集う場を創ることになった。

災害福祉については、この連載で政府の検討会の状況を伝えてきた。大きな災害が発生するたび、さまざまな学会で研究会が開かれ、関心のある研究者が本を著したり、発表したりしてきている。しかし、継続的、総合的、組織的な災害福祉の研究活動がなされているとはとても言えない。

災害は風化しやすい。そして、忘れたころにやって来る(近年はそうとも言えないが…)。

本フォーラムは、当面、研究会などでの闊達な議論を通じて、実践や研究の深化、政策制度改善への貢献を行う。そして、この場から関東大震災で活躍した賀川豊彦のような「人財」を輩出したい。将来的には学会への移行を目指している。

会費・参加費無料

本フォーラムは、オンラインを活用することで、会費および勉強会参加費は無料。志のあるすべての人に参加いただきたい。自己負担があるばかりに会員になれないというのは、私たちの目指す姿ではない。

無料化することで、事務局の負担軽減にもつながる。会員管理、会計処理は大きな業務量になるので、会費がない分、業務は相当に軽減される。が、その分、実務にあたる会員の献身的努力が必要。会員は、参加費は不要だが、相互にリスペクトし合い、可能な範囲でボランティアとして活動することを求められる。

なお、ホームページの作成、運営、会場賃借、出演者交通費など、一定の費用は必要なので、志ある団体、企業の寄付を仰ぎたいと思う。

本フォーラムの活動は、すぐに経済的利益につながるものではない。しかし、災害時に人々の命と尊厳、暮らしを守ることに貢献するのは確実だ。結果として、大きな社会的、経済的利益をもたらすだろう。

呼びかけ人のお願い

8月12日から、このような思いのある方に、本フォーラムの呼びかけ人になっていただけないかと届く範囲でお声がけしたところ、わずか1週間あまりで120名もの方に賛同いただいている。

読者の方々も、本フォーラムに積極的に参画したい方は、ぜひ下記からご登録をいただければと思います(8月28日締切)。
https://​forms.gle/TqcofNP2audC2FPu5

設立記念シンポジウム

9月1日午後1時~4時30分、設立記念シンポジウムを開催する。「災害福祉フォーラムが目指すコト」をテーマに、とても豪華なメンバーが駆けつけてくれた。現地でもオンラインでも参加できるので、ぜひ、ご登録ください。

では、9月1日、関東大震災100年の日にお会いしましょう。