能登豪雨災害お見舞い
9月20日から石川県の奥能登地方を襲った豪雨により、9月26日現在、11名の方が亡くなられています。そして多くの浸水被害が発生し、再び避難所に戻られた方も多くいらっしゃいます。
1月1日の地震災害から立ち直ろうかという矢先、このような被害が生じたことに、お見舞いの言葉を失います。ただただ、一緒にいたいとお伝えいたします。
地震後の仮設住宅に浸水被害が出たことに批判が出始めていますが、ここでの、特に外部からの行政批判は慎まなければなりません。現在の法制度の下で仮設住宅を建設するとしたら、いったいどこに適地があるというのでしょうか。それにもまして、これから復旧が始まろうという矢先に、行政と住民の信頼感を損なわせることが問題です。
行政職員も被災者です。しかし、歯を食いしばって復旧に務めています。検証は後でいくらでもできますから、今は被災者や行政を支えるよう支援していただきたい。
お役立ちのパンフ、書籍
本連載で何度か紹介しましたが、水害の被災者には「水害にあったときに」のチラシや冊子が役立ちます。足湯のやり方や、泥出しのビデオなどもあり、まさに水害時のお役立ちサイトです。
また、生活再建の時期には「災害救援法務ハンドブック」(2024年7月、第一法規出版)がわかりやすくまとめられています。被災者だけでなく、支援者の方にもご活用いただければ幸いです。
震災がつなぐ全国ネットワーク:
https://shintsuna.org/tools/
現地コーディネーション
被災自治体の方に伺うと、とにかく多くの支援団体が電話で、メールで、役所で支援をしたいとやってくるそうです。せっかくの善意ではあるけれど、とても大変で疲れてしまうそうです。また、住民に何かやってもらうために話すと、この時とばかり反発の声が上がってしんどくなるとも話されています。
これらのことは阪神・淡路大震災以後の大災害で繰り返し、課題として述べられてきました。支援団体VS行政、住民VS行政というやり方は対立構造を生みやすいシステムです。(時に素晴らしい行政職員と支援者が出会って高いパフォーマンスを上げられることもありますが、それは人的要素、偶然の産物だと思います)。
そこで、中間支援組織が間に入ることで、両者の状況を理解しつつマッチングを進めて被災者支援を行うことが求められます。この調整機能がこれまで不足していました。
災害対策基本法では自治体の長が総合的調整権を持つことになっていますが、おそらく、ほとんどの自治体には受援班はあっても調整班はなかったと思います。 特に民間支援者と対等な関係で調整がなされることは稀有です。
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