ハードルの高い飛散防止フィルムの取り付けも区にお願いできる!

「飛散防止フィルムを貼りましょう」と、私も防災のことをやっているので、説明はします。ガラスに貼ってあるのと貼ってないのでは全く効果が違うからです。


ガラス破壊実験 超飛散防止フィルム付き (C)3M (出典:Youtube)

だから、おすすめしますけれども、実際のところ、ハードル高すぎやろこれ・・と思う防災対策のひとつです。


カインズ公式TV。ガラス飛散防止フィルム (出典:Youtube)

まず、「ガラスの寸法を測り5mmくらい小さくカットします」という最初の手順でめげます。赤ちゃんがいる家で、(そうでなくても)5mm測ってカッターで正確に切るなんて、まず無理かと。カッターを準備することすらためらいます。

スマホの画面に保護シールを貼るのでさえ、空気が入ってしまった・・と涙を流す方が多いなか、窓ガラスに美しく貼れる気がしない方も多いのではないでしょうか?

そもそも1人で貼るのはとっても難しいので、2人以上で作業するのがおすすめなのです。それを区の方が作業してくださるのです。高齢者だけでなく、子育て世代にまで♪これは、本当にこの地域に住んでてよかったと思える政策なのではと思います。

ただ、この飛散防止フィルム、残念なことに先進的な港区でも、区営関連の賃貸物件の窓に貼った場合であっても、厳密には原状回復義務が免除されるわけではありません(免除されているのが家具の転倒防止なので)。

ただでさえ、作業のハードルが高くて貼れないだけでなく、賃借人に原状回復義務があります。飛散防止フィムルの剥がし方をネットで検索していただくと、「強敵」とか、「割れた」とかいう声がでてきます。貼ったら原状回復は難しいです。なのに、「貼りましょう」とか提唱されても、ますます防災は自分の問題に感じられなくなってしまいます。

信頼できる人やプロが貼った飛散防止フィルムなら、元に戻すよりそのまま使ってもらうほうがいいですよね。部屋の価値も高まります。UV対策効果や断熱効果もあります。防犯対策だけでなく、竜巻対策としても注目されています。さらに、最近はテロ対策としての効果をうたう飛散防止フィルムもあります。ただ丸くなるよりずっと心強いです。なのに、賃借人が貼るのをためらうような政策ではまずいのではと思います。きちんと貼った飛散防止フィルムを、原状回復させるのは社会の損失ではないかとさえ思えてきます。

港区はまた次年度も新たな防災政策をうちだす予定とお聞きしていますので、飛散防止フィルムの原状回復義務免除も検討してくださったらいいなあと思うのと同時に、港区以外の地域の方も、いかがでしょう?

家具の転倒防止の原状回復義務免除に加えて、どの地域よりも早く飛散防止フィルム貼付の場合の原状回復義務免除に取り組んでくださる自治体がでてきてくれたらいいなと思っています。

あらゆる災害や防犯にも役立つので、地域の人に感謝される防災課になること請け合いです。原状回復義務を免除するだけなら、予算は0円です。検討していただけると嬉しいです!

(了)