企業の分散避難を考える
安全な避難のための「マイ避難先」
香川大学/
IECMS地域強靱化研究センター准教授
磯打 千雅子
磯打 千雅子
香川大学博士(工学)。2015 年度地区防災計画学会室崎賞(論文賞)を受賞。専門分野は地域防災、BCP、DCP(地域継続計画)、地区防災計画。香川県防災会議委員、国土交通省四国地方整備局四国建設業 BCP 等審査会委員、香川県中小企業BCP優良取組事業所認定制度審査委員、香川地域継続検討協議会委員・事務局、 内閣府地区防災計画アドバイザリーボード委員、地区防災計画学会理事、NPO法人女性技術士の会理事。著書に「地域と企業」など。
磯打 千雅子 の記事をもっとみる >
X閉じる
この機能はリスク対策.PRO限定です。
- クリップ記事やフォロー連載は、マイページでチェック!
- あなただけのマイページが作れます。
最近、「分散避難」という言葉をよく聞きます。皆さんの会社では分散避難をどのように考えていらっしゃいますか。もしかして自宅にいた場合の避難先のことだと思っていませんか。
いえいえ、もちろんそうではありません。今回は企業の分散避難について考えたいと思います。
「避難」とは難を避ける行動のこと
今年の5月に、日本災害情報学会が「避難に関する提言:新型コロナウイルス感染リスクのある今、あらためて災害時の『避難』を考えましょう」を発表しました。
そのなかで、「避難とは難を避ける行動のことです。避難所に行くことだけが避難ではありません」としています。新型コロナウイルス感染症の不安があるなかで、避難所に人が密集することを避けようという動きがあるのです。
ところで、皆さんの会社のBCPや防災計画で避難先はどちらにしていますか? 就業時間中に災害が発生した場合の避難先は、地域の指定避難所にされている企業は多いのではないでしょうか。
でも考えてみてください。避難所はどうしても密になります。せっかくコロナウイルス対策で日常業務の見直しやテレワークの導入、設備に投資して社員の感染リスクを低減させる取り組みを行ってきたのに、大切な社員を感染リスクにさらすことは避けたいですね。
ではどのように考えればいいのでしょうか。平成30年7月豪雨災害で被災した岡山県倉敷市真備町の取り組み事例から学んでみたいと思います。
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方