11月に入ってもなお、大雨などの極端な気象現象が私たちの生活に影響を及ぼしています。非常に厳しい暑さの長い夏が終わり、ようやく秋らしい日々が続くようになったと安心していたところです。梅雨に始まり夏場の台風が過ぎれば水害を気にしなくてよいといった時代ではなくなりつつあります。本連載では、「水害に備える」続きで水害を対象としたBCPについて「水害BCPタイムライン」を用いた検討について紹介します。
紹介する様式は、平成30年7月豪雨災害で被害を受けた企業からのヒアリングをもとに磯打らの研究グループ(共同研究者:渡辺研二・名古屋工業大学、酒井直樹・防災科学技術研究所)が作成した「水害BCPタイムライン」です。参考になる様式や手順書は下記に掲載されています。こちらの様式をぜひ手元におきながら読み進めてみてください。
https://www.cgr.mlit.go.jp/takaoda/suigai/
左図は検討手順です。
今回は「行動手順(水害BCPタイムライン)の作成」をご紹介します。
その前に、これまでの手順を振り返ってみましょう。初回と2回目の連載では、下図:行動手順(水害BCPタイムラインの作成)(1/6)の上段に、①ハザードマップから情報を読み取り、②そこから考えられる身の回りの困りごとを考え、③そのような状況でいつもの仕事を続けるなかで困ることを洗い出し、④必ず継続しなければならない重要な業務を書き込みました。
その上で、前回は、下段の左側「⑤フェーズ1(事前準備)」について説明しました。今回説明するのは、行動手順の作成のうち、⑥フェーズ2、⑦フェーズ3です。
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