近年の災害は1自治体で対処できない規模が多い(写真は2016年の熊本地震で被害を受けた熊本県益城町)

内閣府は3月31日、「地方公共団体のための災害時受援体制に関するガイドライン」を公表した。都道府県と市町村に対し災害対策本部内に受援の担当部署を設置するよう促した。また協定を結び、災害時の相互支援を行う自治体間のカウンターパートについては具体的な取り組みを促している。

内閣府では2016年の熊本地震を受け、受援を想定した体制整備を検討。同ガイドラインの策定に至った。被災都道府県には災害対策本部内に「応援・受援本部」を、被災市町村には同じく「受援班」と「受援担当」を設置。また応援する都道府県にも「応援本部」、応援市町村に「応援班」と「応援担当」を設置するよう明記。役割を明確化するように促す。

被災都道府県の応援・受援本部では市町村や応援県との連絡・調整など、被災市町村の受援班では受援状況を取りまとめて都道府県に連絡するといった業務をこなす。平常時に応援・受援計画の策定や、どういった人やモノが必要になるかの資源管理表作成、研修や訓練の実施といった準備をしておく。

カウンターパートについては自治体間で相互支援協定を結んでいるケースは多いが、具体的な内容が決まってない場合が多い。被害に応じた支援内容を具体的にし、即応態勢をとれるよう促す。

■ニュースリリースはこちら
http://www.bousai.go.jp/kohou/oshirase/pdf/20170331_02kisya.pdf

(了)