約8兆円のコア市場と約4兆円の関連市場

例えば、住宅・都市の推進方針を一部抜粋すると「密集市街地の延焼防止等の大規模火災対策や住宅・建築物・学校等の耐震化の目標が着実に達成されるよう、公園・街路等の活用による避難地・避難路の整備、老朽化マンション等の建替え、建築物の耐震改修を進めるとともに、中古住宅の建物評価改善等によるリフォームや耐震性に優れた木造建築物の建設等を促進する。」と書かれています。

ここから「密集市街地の解消市場」「住宅・建築物等の耐震化市場」「老朽化マンション等の建替え、建築物の耐震改修市場」などの市場を抽出しました。この作業を67の推進方針ですべて行い、さらに市場の重複などをチェックし整理したうえで最終的に40の個別市場を選び出し合算しました。

国土強靱化の民間市場規模約11.9兆円は約8兆円のコア市場と約4兆円の関連市場とに分かれています。コア市場は、国土強靱化に直接貢献していると考えられる財やサービスの個別市場で住宅の耐震化や民間道路施設の耐震化、エネルギーのバックアップシステムなどが入ります。コア市場の中でも長周期振動対策や災害支援ロボットなど技術開発に関わるものは、現在は無視できるくらいの小さい規模であっても今後の成長が期待されます。