2019/12/27
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』
想定雨量や内水氾濫を知ろう
さて、ハザードマップでしっかり確認してほしいことあります。想定されている雨量です。
最新のハザードマップは、たとえば荒川だと72時間632ミリ、多摩川だと48時間588ミリというように、その川の想定雨量がちゃんと書かれてケースが増えているのですが、これについては、残念ながら小さく書かれているわかりにくいハザードマップがほとんどなのです。
しっかり目立つように想定雨量が書かれていて、かつ内水氾濫についても洪水と同様に意識できるよう書かれているハザードマップが横浜市の各区のハザードマップです。
洪水では1時間に90ミリ、内水氾濫では1時間に76.5ミリのときにハザードマップの被害が起こる想定です。想定雨量の数字がわかりやすいと自分で考えて行動しやすいので、こんなハザードマップが増えるといいなと思っています。
ちなみに洪水と内水氾濫の違いは、横浜市の水環境キャラ、かばの「だいちゃん」が解説してくれています。
ところで、ご自身の地域のハザードマップがわかりにくければ、川の名前で検索すると国土交通省の資料でおもしろいものが見つけられるかもしれません。
鳥取で講演した際、見たのがこの資料でした。
川の特徴がわかりやすくまとめられていて、
過去の歴史も書かれていたので、こういう、物語性のある説明って読みやすいし頭に入りやすいなと思いました。
最後に過去に氾濫したことのある場所を探しやすいハザードマップが、神奈川県川崎市の浸水実績図です。
表に名前だけ書かれていて地図で表記されていないものはわかりにくいですが、これは検索もしやすいです。
実は、まだまだ紹介したいものがあるのですが、今年で区切りよく終わらなくなるので、このへんで!
地域によってハザードマップの雰囲気が全く違っていたり、または離れた地域でも作成業者が同じだと解説部分が同じマップになっていたりするんですよ!
みなさまのハザードマップを年末年始、今一度見直していただけるといいなと思っています。災害時に見にいってもフリーズして読めない場合もありましたから、あらかじめチェックしたり、ダウンロードしておくことをお勧めします!
(了)
アウトドア防災ガイド あんどうりすの『防災・減災りす便り』の他の記事
おすすめ記事
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/26
-
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方