感染経路

ギニア、リベリア、シエラレオネなどのアフリカの国では、長年続いた内戦のために国内整備が遅れ、貧困に陥ったままです。貧困のために、人々は食用にするために野生動物と接触し、その結果エボラウイルスに感染し、発病しても入院先を見つけられず家庭で看病され、たとえ医療機関に受診できても、医療現場では手袋、注射針、消毒薬などの医療に必要な物品が不足しているという悪循環が重なり、西アフリカにおけるエボラウイルス感染経路を断つことができない状況が続いています。

ところで、エボラウイルスに感染しても、症状を発現する前の潜伏期間中には、他人にウイルスを感染させないとされています。ウイルスは、エボラ出血熱患者の血液、唾液、おう吐物、 排泄物に含まれます。そのような体液などで汚染した環境からの間接的な接触でも、傷のある皮膚や粘膜を介して感染は成立します。

エボラウイルス感染動物の血液などの体液に触れても、皮膚からウイルスが体内に侵入し、感染が成立します。アフリカの熱帯雨林の中で死亡していた野生動物(チンパンジー、ゴリラ、オオコウモリ、サル、ウシ科動物であるレイヨウ、ヤマアラシなど)に触れたために、エボラウイルスに感染して発病する事故が起きています。エボラウイルスの空気感染はないとされていますが、飛沫感染は否定されていません。