ビデオの解答:車の窓を割って車内のペットを救出する場合に気をつけなければならないこと。

1、窓を割るときにはペットが居るシートではなく、ガラスが飛散しないようにできるだけ遠いガラスを割る。なお、ガラスを割る場合は、スイートスポットと呼ばれるガラスを叩いてみて一番音が高いところで、ピラーに近い下側を割ること。中央部分は一番割れにくい。


ツールを使うと簡単に割れる

2、救出後は、熱くなっているアスファルトにペットを寝かせないこと。真夏日の場合、アスファルトは摂氏60度近くになることがあるため、できれば、毛布やバスケットストレッチャーなどの上に寝かせ、常温の水で濡らしたタオルで気化熱効果を利用し、徐々に体を冷やすこと。氷水は急激に血管を縮め、バランス良く冷やせないため、少し冷たいくらいの水で体全体を徐々に冷やすのが望ましい。

3、もし、ペットの意識がある場合は、真水ではなく、ナトリウムなどのミネラルがバランスよく含まれた人間用の経口補水液などを飲ませるほうがよいそうです。

4、ペットが興奮状態にある場合は、窓ガラスを開けてからすぐに飛び出したり、噛みつかれたりすることもあるため、窓ガラスを割った後は換気だけを行い飼い主を待つ。必要があれば少しずつ水を与える。

今年の夏は、猛暑になりそうです。心肺蘇生法講習などで、熱中症について話す機会がありましたら、ペットの熱中症についても少しだけお話しいただけると幸いです。

次回は、「ペットの観察処置について」です。

ここにご紹介したコンテンツは、私がインストラクターとして所属している2つの団体、アメリカ最大のペット救急法指導団体であるPetTechのThe PetSaver™ Program、そして、消防士のためのペット救急法指導団体、BART(Basic Animal Rescue Training)ら出典しています。
PetTech
http://www.pettech.net/
BART(Basic Animal Rescue Training)
http://basicanimalrescuetraining.org/
BARTのブログで紹介されました。
http://goo.gl/ZoJoX6
ペットセーバー
http://petsaver.jp

(了)