何気なく食べているカップ麺。いつでも、どこでも、誰でもおいしく食べられるカップ麺。そんなカップ麺が東日本大震災時の避難所でひんしゅくを買っていたことをご存じですか? 配られたカップ麺は本当にありがたかったでしょう。しかし、被災者が汁を残して捨てようとすると、待ったがかかりました。なんと捨て場がないというのです。「皆さん、残った汁を飲み干してください」という指示が出ました。はてな?? 高齢者は息をのみました。ああ、なんと辛いことよ……。

それから5年後には、熊本地震が発生しました。政府は支援物資として60万食のカップ麺を被災地に送りました。本当はありがたいはずですが、苦情が続出しました。なぜか。ガス、水道、電気の供給が停止していたからです。カップ麺は、熱湯なしではどうにもならないと……。

わたしはこの一連の事態を心に留め、考え続けてきました。そして、この記事を書くにあたり、本気で1つの実験に取りかかりました。「えっ?! どんな実験?!」行きつけのスーパーでカップ麺を10個ばかり買い、表示を丁寧に読み、麺と汁をすべて飲み干すという実験です。

「なんや、ちゃちな実験ですね」「確かにその通り」

しかし、表示を読むと2つのことがわかりました。

一つ:たくさんの熱湯が必要なこと。

二つ:塩分が驚くほど多いこと。