【エルサレム時事】パレスチナ自治区ガザの停戦交渉を巡り、イスラム組織ハマスは2日、先にイスラエルが提示した新たな停戦案について「追求しないことを決めた」として拒否する考えを示した。AFP通信が複数のハマス関係者の話として報じた。既に停滞状態にある交渉がさらに行き詰まる恐れが強まった。
 イスラエル案は公表されていないが、同国メディアによると、40日間の停戦期間を設け、初日にハマスが人質11人を解放することなどが盛り込まれている。
 ハマスはこれに先立ち、停戦仲介役のエジプトとカタールが示した別の案を支持すると発表していた。ハマス関係者によると、仲介案では停戦期間は50日間で、ハマスは米市民権保持者を含むイスラエル兵5人の人質を解放。その見返りとしてイスラエルが同国内で服役中の250人のパレスチナ人受刑者と、2023年10月以降に拘束した2000人の収監者を釈放することが定められているという。
 一方、イスラエルのネタニヤフ首相は2日、ガザ南部ハンユニスと最南部ラファを分ける区域について「モラグ回廊」として新たに掌握したと発表。「(ガザを)分断し、(ハマスが)人質を返すように段階的に圧力を強める」のが目的だと強調した。ロイター通信によれば、他地域と分断されたラファからは次々と住民が避難した。
 イスラエルは既にガザの南北を分断する「ネツァリム回廊」なども掌握。報道ではガザの25%を占領する計画を進めているとされ、ガザの占領地拡大が進めば住民の移動や人道支援物資の輸送などがさらに困難になる可能性がある。
 中東の衛星テレビ局アルジャジーラによると、3日はハンユニスで、イスラエル軍が避難先として指定した「人道地域」が攻撃を受けるなど、ガザ全域で少なくとも77人が死亡した。地元保健当局によると、同日午後までの24時間の死者数は100人に上り、イスラエル軍が大規模攻撃を再開した3月18日以降の死者は1163人となった。 
〔写真説明〕2日、イスラエルの攻撃を受けたパレスチナ自治区ガザ南部ハンユニスで破壊された建物(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)