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強さを増す脅威に企業はどう立ち向かうか
新型コロナ感染症をはじめ、昨年も豪雨や地震、事件・事故などさまざまな危機が日本社会を襲いました。企業は何を教訓とし、何に取り組めばよいのでしょうか。リスク対策.comは「レジリエンス」「オールハザード」をキーワードに、防災科学技術研究所の林春男理事長にインタビュー。昨年の災害・事故を振り返りながら、日本社会の課題と企業が果たすべき役割、取り組みの方向性を語っていただきました。年頭の言葉として紹介します。
2022/01/16
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徹底した訓練で組織への浸透測る (株)セブン-イレブン・ジャパン
セブン-イレブン・ジャパンは2012年にBCPを策定以来、初めての大幅改訂を実施。大規模地震を想定したBCPから、「大規模災害に対する事業継続基本計画」をベースに、「大規模風水害」「首都直下型地震」「南海トラフ地震」「新型インフルエンザ等の感染症」とイベントごとさまざまな危機に対応できる形式に整備した。同時に、様々な教育、訓練と点検を取り入れ、人命を最優先にした事業継続の実現に向けて動き出している。
2022/01/16
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平時の事業に「自助」「共助」の仕掛け盛り込む
住宅会社の三承工業は災害時の自立支援を念頭に事業を展開。外国人顧客の防災教育、避難施設として利用可能な庭付き住宅の提案、地元の小学生を巻き込んだワークショップなど、地域社会のレジリエンスに大きな役割を果たしています。一昨年は自社のBCPも策定し、いざ災害に見舞われた際の初動体制と復興支援体制を明確化しました。平時のレジリエンス活動と一体でまわし、企業価値のさらなる向上を目指します。
2022/01/15
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気候変動と電力の脆弱化が2重のリスクに
電力の確保は今後、国内企業が避けて通れない課題になりそうです。理由の一つは気候変動が与える電力インフラへの影響ですが、もう一つはエネルギー革命に乗り遅れた日本の構造的問題です。多くの国が再生可能エネルギーによる分散型電力網を整備する中、日本だけ旧式の電力システムに頼り続ければ、電気を取り巻く環境が脆くなるのは明らか。今回は将来を見据えた有事と平時の電力確保のあり方を考えます。
2022/01/13
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企業が目指すべきは自社型雇用の構築
新型コロナ流行の結果、テレワークの導入など企業の働き方には大きな変化がありました。国はこの変化を後戻りさせず働き方改革を加速させるとし、メンバーシップ型からジョブ型への雇用形態の転換を目指しています。しかし、単にジョブ型雇用を導入しても望む結果が出るとは限りません。それぞれの企業の事業戦略や社風などを踏まえた自社型雇用の構築が望まれます。
2022/01/12
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台風21号教訓に大規模停電時も自立する経営
電気設備工事のタカミエンジは2018 年9月に関西圏を襲った台風21号をきっかけにBCPを策定。従来から運用しているチャットアプリを使い、日常業務のなかに緊急時の連絡・指示を標準化して社員に浸透させています。また、グリッド電源の喪失後も会社を72 時間自立運営することを目標に非常用電源を確保、BCPセミナーを企画・開催して知識の普及にも努めています。取り組みを紹介します。
2022/01/11
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BCPの実効力を高めるために
これまで7 回にわたり、リスク対策.comが実施した企業の事業継続の取り組みに関する独自アンケート調査の結果を解説してきました。最終回となる今回は、主なポイントを振り返り、BCPの実効力を高めるポイントについて考察します。
2022/01/10
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大雪に備えるための気象情報の使い方(後編)
前回の記事では、大雪によって交通障害の発生が見込まれるときに発表される大雪警報などを取り上げました。今回の記事では警報の発表基準を大きく上まわるような降雪の時に追加的に出される情報や、リアルタイムの降雪量予測の見方を紹介します。また、ライブカメラで雪道の様子を確認する時に押さえておきたいポイントも取り上げます。
2022/01/10
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事故発生のメカニズムを理解した上で有効な事故防止策を
2014年、労働安全衛生法が改正され、重大な労働災害を繰り返す企業に対し、厚生労働大臣が「特別安全衛生改善計画」の作成を指示することができるようになりましたが、労働災害の連鎖は完全には無くなっていません。前回は、ジェームズ・リーズンやシドニー・デッカーなどのリスクマネジメントの専門家たちの理論をもとに、「事故発生のメカニズム」として、3つの事故モデルを解説しましたが、今回は、各産業の特徴に基づき「どの事故モデルを採用すれば、自社の事故防止に役に立つか?」について考えてきます。
2022/01/10
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三八豪雪―1月の気象災害―
1963(昭和38)年1月23日、新潟駅を夕刻に出発した急行「越路」(こしじ)は、順調に走れば、同夜のうちに東京・上野駅に到着するはずであった。しかし、大雪と吹雪のため新潟県内で数回にわたり立ち往生。満身創痍の列車が上野駅に到着したのは、5日後の28日朝であった。急行「越路」だけでなく、新潟県内の信越本線は、1月24日から28日まで全面不通となった。これを含め、1963年1月の一連の豪雪で運休した列車は、当時の国鉄の旅客と貨物合わせて約1万9500本、立ち往生7400両、減収約30億円に達した。これによる社会経済への影響・損失は計り知れない。
2022/01/04
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第167回:これまでのパンデミック対応からいかに教訓を学び取るか
新型コロナウイルスは完全に消滅しないものの、従来のパンデミック(世界的大流行)から風土病のような状態に移っていくことが想定される。今回紹介するのは、そのような状況変化に対応していくためのヒントや提言をまとめた報告書だ。新型コロナパンデミック対応からどのような教訓を学び、今後に生かしていくかという点を中心に内容を紹介する。
2021/12/28
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第16回 信用しないことで、信頼を得る
この数年、セキュリティ業界においてあちこちで聞かれる「ゼロ・トラスト」。誤った認識を持たれているケースもあるようです。改めてゼロ・トラストについて掘り下げます。
2021/12/27
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非常時の戦略なれども取り組むのは平時
マルチハザードBCPで重要なのは、画期的な対策を導入するのではなく、慣れ親しんだ資源を組み合わせ最大に生かすこと。本連載ではその方法として既存の社内体制を見直す変化球型の対策を提案してきましたが、これは「事業継続戦略」にも有効です。つまり「非常時に特化した戦略」は最終手段とし、自助努力でできることを「平時の経営課題」として取り組むということ。具体例をあげて解説します。
2021/12/23
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大雪に備えるための気象情報の使い方(前編)
大雪によって高速道路や主要道路が通行止めとなるときには企業活動などに様々な影響が生じます。そうした大雪が見込まれる際には、どのような情報がいつ頃提供されるのでしょうか?今回と次回の記事では大雪に関する情報を10個取り上げ、それぞれダイジェスト的にまとめて紹介します。
2021/12/22
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第166回:セキュリティ・オペレーション・センターのパフォーマンスを左右する要因を探る
組織のセキュリティ・オペレーション・センター(SOC)の運営に関わる実務者を対象として行ったアンケート調査の結果報告書。管理職とスタッフとの間の回答の違いやパフォーマンスの高いSOCと低いSOCとの違いなどからSOCのパフォーマンスを上げるための要素を洗い出す。
2021/12/21
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状況に応じ医療資源を最適に振り分ける
10月7日夜に発生した地震では、JR や私鉄の運転再開を待つ人が駅に滞留し帰宅困難者が再びクローズアップされました。しかし、東京都が抱える問題はこれにとどまりません。首都直下地震で想定される15万人の負傷者、9600人の死者への対応です。地震発生時の医療救護・救助の体制を都の福祉保健局医療政策部救急災害医療課と総務局総合防災部防災対策課に聞きました。
2021/12/20
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2021年BCP事例総まとめ[永久保存版]
リスク対策.comは、PDF「月刊BCPリーダーズ」2021年1月号~12月号に掲載した事例記事を1冊のPDFにまとめました。合計24事例25社(団体)の取り組みを一気に読むことができます。さまざまな業種・規模の企業(団体)の事例は、防災・BCP、リスク管理・危機管理のトレンドをつかむうえでも有効。今年1年の振り返りや記録にもお役立てください。
2021/12/20
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震動検知と自動遮断が機能しガスの被害ゼロ
10月7日夜に首都圏で起きた最大震度5強の地震で、東京ガスは非常体制を敷き災害対策組織を立ち上げ、主にマイコンメーターによって自動遮断されたガスの復帰対応で終結しました。揺れの検知と被害推定によって迅速にガスを止めるシステムのほか、ガス管の耐震化、液状化発生時の対応など、同社は東日本大震災以降、さまざまな地震対策を強化しています。
2021/12/15
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漏水23カ所を一夜で止めた緊急対応体制
10月7日夜に発生した最大震度5強の地震で、東京23区内では計23カ所の漏水が発生。断水を心配する声もあがりましたが、翌朝6時までに漏水はすべて解消しました。東京都水道局は東日本大震災以降、施設の耐震化や設備更新、点検・維持管理、緊急対応体制はもとより、水道管の2重化やネットワーク化を進めて災害時の給水維持に努めています。
2021/12/13
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支援するはずがダメージを深める頓珍漢
記者会見に弁護士が同席し、会見の目的やこれまでの経緯をていねいに代理説明することで素晴らしいサポートを果たすことはあります。しかし会見の見せ方や進行、組み立てを工夫しないと、特に会社のトップや議員といった、自身で説明責任を果たすべき立場の方は、かえって印象が悪くなるおそれが否めません。最近の会見から、弁護士同席の失敗事例を解説します。
2021/12/13
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事業中断が即BCP発動とは限らない
「BCP発動」の基準は1つとは限らず、企業それぞれに判断が委ねられています。ゆえにイメージのひとり歩きがあるかもしれません。本来は、インシデントがディザスターになり「その状態が続けば事業の存続を危うくしかねない事態に陥る」ことが判明した時点が発動のタイミング。その判定に役立つのが「目標復旧時間(RTO)」です。どう適用するのかシミュレーションします。
2021/12/09
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富士山噴火を想定した図上訓練の手法
12月3日朝6時37分、山梨県東部・富士五湖を震源に最大震度5弱を観測した地震で、富士山噴火との関連を訝った人は多いのではないか。その山梨県では今年10月末に、他機関が参加する図上訓練が行われた。訓練の手法について山梨県防災局防災危機管理課に聞いた。
2021/12/09
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健康経営に大きく影響する働き方の変化
従業員の健康に投資することでパフォーマンスが向上し成果が上がるという考え方に立ち、多くの企業が「健康経営」に取り組んでいます。しかしいま、そこに大きな影響を与えているのが新型コロナの長期化による働き方の変化。本連載ではウィズコロナ時代の健康経営について、さまざまな切り口から見直し、その課題と解決の方向性をリスクマネジメントの観点から考えます。
2021/12/08
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第165回:3年ぶりに復活したBCIのサイバー・レジリエンス調査
BCMの専門家や実務者による非営利団体である BCIによるサイバー・レジリエンス調査報告書が3年ぶりに復活した。実際に事業継続やサイバーセキュリティに関する実務者の方々や経営層の方々が、どのような課題に向き合い、乗り越えようとしているかが生々しく伝わってくる内容となっている。
2021/12/07
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BCP活動のメリットを出すことが継続的改善のカギとなる
企業の事業継続の取り組みに関する独自アンケート調査からの報告第7弾は、BCPに取り組むメリットを企業がどう感じているかを分析。結果、リスク意識の高まりや業務改善への効果において評価が高く、売上に与えるメリットは評価が低いという傾向が見えてきました。
2021/12/06