「なべ底型」台風後にもたらされた脅威―10月の気象災害―
2006年10月8日(日)、筆者は茨城県鹿島港近くの海岸に立ち、すぐ近くに見える座礁した貨物船を眺めていた。この遭難が発生したのは、その2日前(2006年10月6日)の夕刻。パナマ船籍の貨物船が巻き込まれ伊豆諸島近海で遊漁船が転覆した。このほか、大雨、暴風、高波、高潮、により、中部地方から北海道にかけての地域で、住家損壊、浸水害、土砂災害、山岳遭難が発生し、海難事故と合わせた死者・行方不明者は50人に達した。
永澤 義嗣
2020/10/01