12月に入り路面凍結が発生しやすくなってきている(写真:写真AC)

12月になると、東日本や西日本の内陸部でも雪が降りはじめ、平地でも雪の積もることがあります。また最低気温が氷点下となる日が多くなって、朝晩の冷え込みが強まるため、雨や雪で濡れた路面が凍結することがあります。今回は、路面が凍結しやすい場所がどこか、また雪道や凍結した路面でスリップ事故、転倒事故を防ぐための注意点などについて紹介します。

1.路面が凍結しやすい場所は?

●「橋の上」は特に危険

雨や雪が降って濡れた路面は、気温が下がると凍結します。郊外の風通しのよい「橋の上」「トンネルの出入り口付近」は、路面が凍結しやすいので注意してください。

橋の上:風によって上下から冷やされるため、路面の温度が下がり、凍結しやすくなります。
トンネルの出入り口:トンネルの中と外では路面状況が異なります。トンネル内は雨や雪がありませんが、出入口付近は雨やとけた雪で濡れた路面が凍結していることがあります。

また、路面に薄い氷の膜が張った状態の「ブラックアイスバーン」と呼ばれる凍結路面は、特に注意が必要です。アスファルトが濡れて光っているように見えて、濡れた路面と見分けることが難しいため、いつも通りに運転すると事故につながる危険があります。気温の低い明け方や夜に路面が黒く光って見えた場合は、慎重な運転を心がけてください。

●冬道では「急」のつく運転を避けて

タイヤ交換を早めに(写真:写真AC)

雪道は乾燥した道路に比べて、スリップなどのトラブルが発生する可能性が高くなります。そのため雪道や凍結した路面を運転する際は、スタッドレスタイヤに交換するか、タイヤチェーンを装着しましょう。スタッドレスタイヤは、時間が経つと劣化が進みますので、事前に確認しておくと安心です。

また、通常より車間距離を長くとり、急発進や急ブレーキ、急なハンドル操作、急な車線変更など「急」のつく運転は避けましょう。交差点付近や坂道、カーブなどの運転は特に注意が必要です。カーブでは手前で十分に減速し、控えめな速度を一定に保って運転するようにしてください。

雪の多い地域に住んでいる方でも、ひと夏を過ぎると、冬道での車の運転感覚を忘れていることがあります。シーズン最初の冬道運転は、時間にゆとりをもって、いつも以上に慎重な運転を心がけてください。