2025/01/14
防災・危機管理ニュース
高病原性鳥インフルエンザの発生が急速に拡大している。年明けから相次いで確認され、このペースが続けば、卵の価格上昇など食卓への影響が懸念される。農林水産省は感染の抑制に向け、異常発見時の早期通報や衛生管理の徹底を養鶏業者などに呼び掛けている。
「年明け以降、短期間で12例目。ウイルスがまん延しているのは明らかだ」。江藤拓農水相は14日午前、同省の対策会議でこう述べ、危機感をあらわにした。
1月だけで見ると、シーズンを通して過去最多だった2022年度の19事例を上回りそうな勢いだ。年明けに確認された事例では愛知県常滑市での発生が目立った。この地域にはウイルスが多く存在していたとみられ、農水省は警戒を強めている。
シーズンを通して見ても、今季は24年10月に1例目が発生したのをはじめ、25年1月14日正午までに28事例を確認。既に23年度の11事例、21年度の25事例を超えた。
過去最多の84事例だった22年度は、卵の価格高騰を招いた。江藤氏は「卵(の1キロ当たり卸値)が350円を超え、食卓にも大変な影響が出た」と振り返った上で、今後について「封じ込めるため全力を挙げて取り組まなければならない」と強調した。
〔写真説明〕鳥インフルエンザ対策の会議で発言する江藤拓農林水産相=14日、東京・霞が関の農水省
(ニュース提供元:時事通信社)
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