2018/09/03
防災・危機管理ニュース

9月2日、港区にあるお台場学園では主に一般向けの自助・共助訓練を実施。消火栓から災害時に必要な水を確保し、運ぶ訓練や初期消火訓練などが行われた。近くのお台場海浜公園では2008年の都と中央区・江東区との訓練以来10年ぶりとなる区部での水難救助訓練を開催。陸上自衛隊がゴムボートでバイクを搬送。上陸後にバイクで状況確認。東京消防庁、海上保安庁、警視庁は揺れで海に転落した人の救助を実施。さらに東京消防庁は船からの放水により、コンテナターミナルから流出した燃料油を拡散する危険排除訓練も実施した。台場付近に発生した帰宅困難者の搬送では、東京都観光汽船の定員283人の船「海舟」が、お台場海浜公園の水上バス乗り場から中央区にある浜町防災船着場まで約45分をかけて移動した。


中央区の日本橋タワーからも外国人を含めた帰宅困難者を船で同じく浜町に移送。ほかにも船を用いた訓練としては水上タクシーで医薬品、水上バスで医療関係者の台場地区への輸送、浜町船着場付近の隅田川での延焼防止のための一斉放水訓練なども行われている。

中央区ではメイン会場である浜町公園近くの明治座の屋上からヘリコプターを使った救出訓練が行われ、屋上に避難した人を東京消防庁のヘリが救出した。浜町公園では倒壊や出火した建物からの救助訓練を陸上自衛隊や東京消防庁、警視庁などが実施。最後に消火のための放水が行われた。

今回の訓練は在勤者や外国人が多いほか、東京湾や隅田川といった水辺が多い中央区・港区の特徴から、帰宅困難者対策やビルからの救助、船による人や物資の移送といった取り組みが実施された。小池知事は訓練後の講評で「備えを強固にし、職場や地域の取り組みに期待したい」と述べた。さらにその後の取材に応じ「水辺を使った輸送は有効だと思う」と説明。2020年東京オリンピック・パラリンピックも控え、観光などによる増加が予想される外国人については「いざという時に混乱を起こさないよう情報の伝え方にも工夫が必要。交通機関などでもチェックしてもらっている」と述べた。都民に向けては「『東京防災』や『東京くらし防災』をぜひ読んでほしいし、都の発信するネットでの情報も見てほしい。今は災害が頻発して人々の危機意識は高いが、落ち着くと忘れがちになる。今後も防災のノウハウと自助・共助・公助について発信していく」と語った。
■関連記事「東京都の防災と女性シンポに約430人」
http://www.risktaisaku.com/articles/-/9430
(了)
リスク対策.com:斯波 祐介
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