2024/09/17
防災・危機管理ニュース
東京電力は17日、福島第1原発2号機の溶け落ちた核燃料(デブリ)の試験的取り出しでトラブルが発生し、作業を中断したと明らかにした。デブリ回収装置のカメラの映像が映らなくなったという。詳しい原因を調査しているが、今後の見通しは立っていない。
東電によると、17日午前6時ごろから作業を始める際、装置に取り付けたカメラ4台のうち、デブリをつかむ時に使用する先端部の2台の映像が確認できなくなった。いずれも電源は入っているが、内部の映像が表示されない状態という。ケーブルの再接続や電源の入れ直しを試したが復旧せず、この日は作業を終了した。
試験的取り出しは、遠隔操作で「テレスコ式」と呼ばれる釣りざお状の回収装置を原子炉の格納容器内に投入。底にたまったデブリから最大3グラム程度を取り出す計画となっている。
14日に装置先端部の爪を格納容器底部まで下ろす作業を実施。15日の点検では不具合の起きた2台とも異常は見られなかったという。条件が整えば、17日にも爪でデブリをつかむ作業に入る可能性もあった。
〔写真説明〕福島第1原発2号機の溶け落ちた核燃料(デブリ)の試験的取り出しに使用するデブリ回収装置のパイプ=8日(東京電力提供)
(ニュース提供元:時事通信社)
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方