イラン国会は21日、改革派ペゼシュキアン大統領が提出した閣僚候補19人全員を承認した。外相には、元駐日大使で米欧などと結んだイラン核合意の交渉も担当したアラグチ元外務次官が就任した。ただ、最高指導者ハメネイ師はイスラム組織ハマスの最高指導者暗殺を受けて、イスラエルへの報復を宣言しており、政権が掲げる国際協調を追求できるかは不透明だ。
 ロイター通信によると、アラグチ氏は18日の国会演説で、善隣外交を進め制裁解除に向けた交渉を続けると表明。「中国、ロシア、アフリカ、中南米、東アジアが外交政策の優先地域だ」と強調した。米国との間では「危機管理」のみを主眼に置くと述べ、関係改善に慎重な構えを示した。 
〔写真説明〕イランのペゼシュキアン大統領(左)とアラグチ新外相=21日、テヘラン(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)