ウクライナ軍は6日、ロシア西部クルスク州の国境地帯に進軍した。ロシア国防省系のインターネットメディアが伝えたところでは、ロシア側の3集落が制圧された。双方による地上部隊やドローンを交えた激しい戦闘が続いている。
 過去にウクライナ側に協力するロシア人武装勢力など「破壊工作者」が越境攻撃したことがあったが、今回は規模が大きいもよう。国境を越えたのは約400人と報じられた。住民に死傷者も出ているという。
 独立系メディアによると、ロシア軍の少なくとも6人が捕虜になった。定期招集で兵役に就いていた新兵2人も含まれ、尋問の様子がSNSで伝えられている。
 ロシアのプーチン政権はかねて、占領するウクライナ東・南部4州に新兵は派遣しないと約束。ただ、ウクライナと国境を接するロシア西部各州は「本土」であるため、新兵を配置して兵力不足を埋めているとみられていた。捕虜が出たことで、その実態が改めて浮き彫りになった。 
〔写真説明〕6日、ウクライナ軍の攻撃で損傷したとされるロシア西部クルスク州の集落=スミルノフ同州知事代行の通信アプリ「テレグラム」より(AFP時事)

(ニュース提供元:時事通信社)