2025/04/02
防災・危機管理ニュース
【ワシントン時事】トランプ米政権は貿易相手国に同水準の関税を課す「相互関税」の詳細を2日に発表する。全世界が対象となり、日本も含まれる見通し。3日には輸入車への25%関税の適用も始まる予定で、世界的に警戒感が広がる。一方、米国内でも高関税政策に伴う景気悪化に懸念が高まっている。
ベッセント米財務長官は3月31日の米メディアのインタビューで、相互関税の詳細を4月2日午後(日本時間3日未明)に発表すると明言した。これに先立ち、トランプ大統領は記者団に、相互関税の計画は「定まった」と強調。発表は「1日夜かもしれないし、2日かもしれない」と話しており、前倒しの可能性も残る。
相互関税では相手国の関税率だけでなく、規制などの非関税障壁も考慮される。詳細は依然として不明だが、米政府高官は「一つの国・地域に一つの関税率」を設定すると説明している。
米通商代表部(USTR)は31日、非関税障壁に関する年次報告を公表。日本はコメの輸入や流通制度が「高度に規制され、不透明」であり、米国の生産者の障害になっていると指摘した。日本郵政への優遇や自動車の安全基準、巨大ITへの規制もやり玉に挙げた。
中国については、産業政策を通じて「中国企業が国内市場を支配し、世界市場も支配しようとしている」と非難。カナダは乳製品の輸入規制や、米IT企業への課税などを問題視した。
トランプ氏は、高関税で巨額の貿易赤字を是正し、「米国の富を取り戻す」と説明するが、逆に米景気の悪化につながるとの懸念も強い。米金融大手ゴールドマン・サックスは物価上昇を招くと指摘し、今年の米経済成長率を押し下げると試算。1年以内に景気後退入りする確率を従来の20%から35%に引き上げた。
自動車産業が集積する中西部ミシガン州の経済団体は米閣僚に送付した書簡で、カナダからの自動車部品に関税が課されれば「自動車価格を押し上げ、消費者の需要を抑制する」と強調。「懸命に働く米労働者に打撃となる」と高関税政策の再考を求めた。
〔写真説明〕ホワイトハウスで発言するトランプ米大統領=3月31日、ワシントン(AFP時事)
(ニュース提供元:時事通信社)

- keyword
- 関税
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2025/04/01
-
-
-
-
-
全社員が「リスクオーナー」リーダーに実践教育
エイブルホールディングス(東京都港区、平田竜史代表取締役社長)は、組織的なリスクマネジメント文化を育むために、土台となる組織風土の構築を進める。全役職員をリスクオーナーに位置づけてリスクマネジメントの自覚を高め、多彩な研修で役職に合致したレベルアップを目指す。
2025/03/18
-
ソリューションを提示しても経営には響かない
企業を取り巻くデジタルリスクはますます多様化。サイバー攻撃や内部からの情報漏えいのような従来型リスクが進展の様相を見せる一方で、生成 AI のような最新テクノロジーの登場や、国際政治の再編による世界的なパワーバランスの変動への対応が求められている。2025 年のデジタルリスク管理における重要ポイントはどこか。ガートナージャパンでセキュリティーとプライバシー領域の調査、分析を担当する礒田優一氏に聞いた。
2025/03/17
-
-
-
なぜ下請法の勧告が急増しているのか?公取委が注視する金型の無料保管と下請代金の減額
2024年度は下請法の勧告件数が17件と、直近10年で最多を昨年に続き更新している。急増しているのが金型の保管に関する勧告だ。大手ポンプメーカーの荏原製作所、自動車メーカーのトヨタや日産の子会社などへの勧告が相次いだ。また、家電量販店のビックカメラは支払代金の不当な減額で、出版ではKADOKAWAが買いたたきで勧告を受けた。なぜ、下請法による勧告が増えているのか。独占禁止法と下請法に詳しい日比谷総合法律事務所の多田敏明弁護士に聞いた。
2025/03/14
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方