2024/04/14
防災・危機管理ニュース
2度の震度7を観測した熊本地震の前震から8年となった14日、熊本県庁に隣接する防災センター(熊本市中央区)で犠牲者の追悼式が開かれた。遺族ら約30人が参列し、亡くなった276人の冥福を祈った。
冒頭、参列者全員が1分間黙とう。蒲島郁夫知事が「大きな犠牲の上にある教訓を風化させず、安心して幸せに暮らせる熊本を築く」と誓って献花し、遺族らが続いた。
追悼式はこれまで県庁で開かれていたが、2023年に完成した防災センターに祈念碑が置かれ、場所を移した。遺族代表による追悼の言葉は遺族の負担などを考慮し、取りやめになった。
災害関連死を含め45人が亡くなった益城町では、復興支援施設「にじいろ」で追悼行事が開かれた。住民やボランティアら約50人が集まり、「あの日を忘れない」などと書かれた手作りの竹灯籠約440個に火をともして犠牲者をしのんだ。地震発生時刻の午後9時26分には明かりを前に黙とうがささげられた。
主婦修理アサ子さん(77)は地震で自宅が全壊した。追悼行事には毎年参加しており、「最初はメッセージを書くこともつらかったが、だいぶ気持ちが楽になった」と話した。被災当時、中学1年だった大学生松山拓実さん(20)は「もう8年たったのか。長かったようで短かった」と振り返った。
〔写真説明〕熊本地震の犠牲者追悼式で献花する参列者=14日午前、熊本市中央区
〔写真説明〕熊本地震の前震から8年となり、追悼の竹灯籠に火をともす子どもたち=14日午後、熊本県益城町
〔写真説明〕熊本地震の犠牲者追悼式で黙とうをささげる遺族ら=14日午前、熊本市中央区
(ニュース提供元:時事通信社)
- keyword
- 熊本地震
防災・危機管理ニュースの他の記事
おすすめ記事
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方