飛び込んで助けるのは危険度最上位レベル!救助は陸上からが基本です!

「救助方法も知らない大人と一緒に行っても事故にあうだけではなく、大人が死亡する2次災害も多い」ということが統計から読み取れる事実です。ですので、何ら役にたたない「こどもだけで水辺に行かない」という啓発をこどもにいい聞かせる必要性はないと感じています。

また、こどもだけに限らず大人と一緒でも、グループで行動している方が、事故が多い(6割)のです。「複数人で行動すれば安全だと思い込んだり、油断したりすることに注意が必要です」と分析されています。

写真を拡大 資料提供:河川財団

一方、こどもでも大人でも、単独行の場合は、「救助の手立てがなく、ちょっとした転落がそのまま人的被害につながるケースも多いと推測される」とあります。

ですので、「こどもだけで行かない」という啓発ではなく、「単独行だと、救助されない危険があること、こども複数だろうと大人と一緒にだろうと、グループの方が危険であること」を啓発しなければいけないのではないでしょうか?

さらに、もうひとつ、重要なポイントがあります。おとなと一緒に行った場合でもこどもをひとりにしてしまうと危険になっているという事です。

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最後の「別行動」をみてください。「家族や大人と一緒に川を訪れたものの大人と別行動し、こどもだけで川に立ち入っておぼれたケースなど」があげられています。

これは、「こどもだけで川に行ってはいけない」とこどもに伝えた所で防げません。こどもは大人と一緒に行ったから安心だと思っています。こどもではなく、大人に、「こどもだけで別行動させない」と啓発しなければいけません。

また、ひとりだけで遊んでいて河岸から落ちたケースが幼児に多いですが、河岸に関わらず幼児の一人遊びは事故にあう確率が高いので、幼児は一人にさせない事が基本ではないでしょうか。

ということで、もう「こどもだけで川や水辺にいかない」と夏休みのプリントに書いたり、報道する必要はないと私は思っています。

それよりも、川の対策としては、最も重要なライフジャケットの啓発に力をそそいでほしいです。脱げない靴も重要ですが、あくまで副次的な情報で、何よりもまずライフジャケットです。優先順位を間違えずに報道してほしいと思います。

そして、大人がちゃんとした救助法を知ってほしいと思います。大人だって川ではライフジャケットが必須であることは変わりないですが、どれだけの人が知って実践しているのでしょうか?

また、救助は陸上からが基本であることを、どこかで学びましたか?

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 「こどもだけで川にいってはいけません」という啓発で、「おとなと一緒に行きました」→「ライフジャケットがないため、こどもが溺れました」→「大人が助けにいきましたが、ライフジャケットもつけずに飛び込んで遭難者を引いて戻ろうとする致死率の高い救助を実践して、2次災害で大人も死亡しました」となるのは目に見えているのです。

もうこんな愚行は終わりにしましょう。啓発するなら、啓発したい内容ではなく、効果のある啓発をどうかよろしくお願いいたします。