2024/01/24
防災・危機管理ニュース
罹災(りさい)証明書の取得や、被災者向けの公的支援制度の利用。被災者の生活再建には、書類の提出など煩雑な手続きが必要になる。石川県が金沢市内に設けた避難所では24日から、弁護士や税理士、公認会計士といった専門家の団体が無料で相談に応じる窓口を開設した。担当者は「これほど大きな地震で、何も分からないまま避難所に来た方も多いはず。まずは何でも聞いてほしい」と利用を呼び掛けている。
初日に訪れた男性(83)は、七尾市の自宅が損壊し、金沢市内の避難所に滞在。「罹災証明書を早く取ったほうがいいと言われたが、やり方が分からなかった」という。窓口では「必要な書類を一つ一つ教えてもらえた」と話し、「この年齢で家を建て直すのは難しい。公営住宅に住みたいので、証明書をもらって前に進みたい」と語った。
輪島市から避難中の女性(79)は、勤務先の漆器製造会社が地震の影響で廃業する見通しで、「年金だけでは(社会保険料などが引かれ)手取りが少なくなる」と不安だったという。窓口で年金に関する相談先の電話番号と受付時間を教えてもらったといい、「安心した」と明るい表情を浮かべた。
相談窓口は、ホテルなど宿泊施設に移動するまでの「1.5次避難所」に県が指定した「いしかわ総合スポーツセンター」で、水曜と土曜の午後1~4時に開かれる。2月末まで続け、ニーズに応じて金沢市以外の避難所でも開設を検討する。
〔写真説明〕被災した住民の相談に応じる弁護士=24日午後、金沢市
(ニュース提供元:時事通信社)
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