2024/01/09
防災・危機管理ニュース
最大震度7を観測した能登半島地震で、石川県は9日、死者が202人になったと明らかにした。このうち、珠洲市の6人は避難生活の身体的・精神的負担などによる「災害関連死」と判断された。安否不明者は100人を超えており、県警は同日、多くの建物が焼失した輪島市の観光名所「朝市通り」周辺で大規模な捜索を実施した。
今回の地震で関連死と判断されたのは初めて。岸田文雄首相は同日開催の県災害対策本部会議に官邸からオンラインで参加し、馳浩知事らに「被災された方々の生活環境を早急に改善するとともに、生活、なりわいの再建に向け私自身が先頭に立って全力で進めていく」と述べた。
県によると、9日午後2時までに確認された死者は202人で、前日から34人増えた。内訳は珠洲市91人、輪島市81人、穴水町20人、七尾市5人、志賀町と能登町が各2人、羽咋市1人。
連絡が取れない安否不明者は前日の323人から大幅に減り、9日午後2時時点で102人。輪島市が86人、珠洲市15人、七尾市1人となった。
輪島朝市の焼損面積は、国土地理院によると推定約4万8000平方メートル。捜索は150人態勢で、店舗などが焼けた朝市通りを中心に行った。県警は13日まで捜索を続ける予定。
県内の避難所約400カ所には、約2万6000人が身を寄せている。県はホテルなどの「2次避難所」に入るまでの一時的な避難先として、いしかわ総合スポーツセンター(金沢市)に「1.5次避難所」を開設し、被災者の移送を進めた。ホテルなどは168施設、最大5000人分を確保しているという。
断水は依然5万9000戸に上り、輪島、珠洲両市など3市3町では全域で続く。道路は各地で寸断し、両市を中心に約3100人が孤立状態となっている。
〔写真説明〕雨が降る中、輪島朝市の周辺で安否不明者の大規模捜索をする警察官ら=9日午後、石川県輪島市
〔写真説明〕雨が降る中、輪島朝市の周辺で安否不明者の大規模捜索をする警察官ら=9日午後、石川県輪島市
(ニュース提供元:時事通信社)
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