古川電池株式会社が開発したマグボックスは、非常時に水や海水を入れるだけで発電し、スマートフォンなどのデバイスがUSB端子から充電できるというもの。蓄電池とは異なり、ボックスに水を入れると中にあるマグネシウムの板が空気中の酸素と反応し発電する仕組みだ。 

使い方は、まず水や海水2リットルと空の500㎜Lペットボトル1本を用意する。次にマグボックスの上蓋を開けると、4つの注水口が現れるので、空ペットボトルに水を入れ、マグボックスに同梱されている注水ノズルをペットボトルのキャップの位置にはめ、注水口に順に水を入れていく。注水量は合計2L。注水後約3分で十分な電力に達する。 

マグボックスの電池セルからはケーブルが伸びており、これをUSB端子が2つ備わったボックスに接続する。スマートフォンであれば最大30回充電可能な電気を生み出す。発電容量は、単1アルカリマンガン電池32個分に相当する。質量は注水前が約1.6㎏で注水後が約3.6㎏。出力ボックスには発電をオン・オフするためのリセットスイッチが備わっており、最大5日間、断続的に電力を取り出すことができる。 

環境に配慮し、使用後の廃棄が容易となるよう紙製容器を使用している。発電池に二酸化炭素や騒音を発生しないため、屋内での使用が可能だ(水素ガスが微量に発生するため2時間に1度の換気が必要)。