2018/05/07
ニュープロダクツ
三菱重工業、NTT、NTTデータ、NTTコミュニケーションズは4月25日、三菱重工とNTTが共同開発を進めてきた重要なインフラなどの制御システム向けサイバーセキュリティ技術「InteRSePT」を製品化し、5月より販売開始すると発表した。未知のサイバー攻撃に対するリアルタイムの異常検知・対処ができ、安心・安全にシステム運用が可能になる。火力発電設備や化学プラントなどシステムを停止することなく継続して稼働できることが重視される民需分野を積極開拓していく。
「リアルタイム検知・対処装置」と「セキュリティ統合管理装置」で構成される。ネットワークに流れるセンサー情報などのデータを統合的に監視し、従来の技術では対応が困難だった制御指令を悪用したサイバー攻撃を検知する。対象機器の運転状態ごとに、リアルタイムに適用するセキュリティルールを変更することで異常を早期に発見し、システムを停止することなく未知のサイバー攻撃にも迅速に対応できる。また、ネットワークの細部まで確認することができ、多様な産業設備・機器に対する適合性に優れている。
リアルタイム検知・対処装置には汎用ハードウェアを採用し、あわせてネットワークスイッチと一体化することで低コスト・省スペース化し、システム導入を容易にした。さらにセキュリティ統合管理装置の処理を並列化することで、ふるまい検知処理を高速化できるようになった。
三菱重工は販売、制御システムに応じたデータ分析・運転状態推定、異常検知手法、対処・復旧手法の開発、最適化設計、NTTはNTT研究所が保有するセキュリティ統合管理・制御技術、リアルタイム検知・対処技術の提供、NTTデータは「InteRSePT」をベースとしたセキュリティ対策ソリューションの市場展開支援、NTTコミュニケーションズはNTT研究所のコア技術を市場に適用するために必要なデータ集積や異常検知に関する技術開発、セキュリティ対策ソリューションの商用化を担当する。
■ニュースリリースはこちら
https://www.mhi.com/jp/news/story/18042501.html
(了)
防災・危機管理関連の新製品ニュースリリースは以下のメールアドレスにお送りください。risk-t@shinkenpress.co.jp
リスク対策.com:横田 和子
ニュープロダクツの他の記事
おすすめ記事
-
なぜ製品・サービスの根幹に関わる不正が相次ぐのか?
企業不正が後を絶たない。特に自動車業界が目立つ。燃費や排ガス検査に関連する不正は、2016年以降だけでも三菱自動車とスズキ、SUBARU、日産、マツダで発覚。2023年のダイハツに続き、今年の6月からのトヨタ、マツダ、ホンダ、スズキの認証不正が明らかになった。なぜ、企業は不正を犯すのか。経営学が専門の立命館大学准教授の中原翔氏に聞いた。
2024/11/20
-
-
リスク対策.com編集長が斬る!今週のニュース解説
毎週火曜日(平日のみ)朝9時~、リスク対策.com編集長 中澤幸介と兵庫県立大学教授 木村玲欧氏(心理学・危機管理学)が今週注目のニュースを短く、わかりやすく解説します。
2024/11/19
-
ランサム攻撃訓練の高度化でBCPを磨き上げる
大手生命保険会社の明治安田生命保険は、全社的サイバー訓練を強化・定期実施しています。ランサムウェア攻撃で引き起こされるシチュエーションを想定して課題を洗い出し、継続的な改善を行ってセキュリティー対策とBCPをブラッシュアップ。システムとネットワークが止まっても重要業務を継続できる態勢と仕組みの構築を目指します。
2024/11/17
-
-
セキュリティーを労働安全のごとく組織に根付かせる
エネルギープラント建設の日揮グループは、サイバーセキュリティーを組織文化に根付かせようと取り組んでいます。持ち株会社の日揮ホールディングスがITの運用ルールやセキュリティー活動を統括し、グループ全体にガバナンスを効かせる体制。守るべき情報と共有すべき情報が重なる建設業の特性を念頭に置き、人の意識に焦点をあてた対策を推し進めます。
2024/11/08
-
-
-
リスク対策.PROライト会員用ダウンロードページ
リスク対策.PROライト会員はこちらのページから最新号をダウンロードできます。
2024/11/05
-
※スパム投稿防止のためコメントは編集部の承認制となっておりますが、いただいたコメントは原則、すべて掲載いたします。
※個人情報は入力しないようご注意ください。
» パスワードをお忘れの方