第159回:英米のビジネスリーダーは直近のリスクをどのように認識しているのか
Beazley / New world, new risks: How are businesses’ attitudes to risk & resilience changing?
合同会社 Office SRC/
代表
田代 邦幸
田代 邦幸
自動車メーカー、半導体製造装置メーカー勤務を経て、2005年より複数のコンサルティングファームにて、事業継続マネジメント(BCM)や災害対策などに関するコンサルティングに従事した後、独立して2020年に合同会社Office SRCを設立。引き続き同分野のコンサルティングに従事する傍ら、The Business Continuity Institute(BCI)日本支部事務局としての活動などを通して、BCMの普及啓発にも積極的に取り組んでいる。一般社団法人レジリエンス協会 組織レジリエンス研究会座長。BCI Approved Instructor。JQA 認定 ISO/IEC27001 審査員。著書『困難な時代でも企業を存続させる!! 「事業継続マネジメント」実践ガイド』(セルバ出版)
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英国に本拠地を置く保険会社のBeazleyは、2021年7月1日に「New world, new risks: How are businesses’ attitudes to risk & resilience changing?」という調査報告書を発表した。これはパンデミックを経験したビジネスリーダーたちの、リスクに対する認識や姿勢を探ろうとするもので、英国および米国の企業の上級管理職1000人を対象としたアンケート調査の結果をまとめたものである。
調査は2021年1月から2月にかけて、調査会社のOpinion Mattersによって実施されており、報告書は下記URLから無償でダウンロードできる。
https://reports.beazley.com/2021/rr/index.html
(PDF 28ページ/約 3.6 MB)
調査に当たって同社はリスクを次の4つのカテゴリーに分類した上で、それぞれのリスクに対して重要度、現時点での対策の度合い、今後の見通しなどを尋ねている。
・テクノロジー
技術の進歩や競合相手の進歩などについていけなくなるリスク、イノベーションや開発の失敗、サイバー攻撃のリスク、知的財産に関するリスクなど
・ビジネス
サプライチェーンの不安定性、事業中断、取締役会に関するリスク、犯罪、レピュテーションに関するリスク、従業員に関するリスク
・政治・経済
ストライキ、内政の混乱、法規制の変更(環境、社会、ガバナンスに関するものを含む)、経済不安、戦争、テロ
・環境
気候変動やこれに関連する災害リスク、環境への被害、パンデミック、食糧問題、エネルギーの移行に関するリスク
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