仮設住宅の性能見直しも検討すべきとした(写真は熊本県益城町に設置された建設型仮設住宅)

内閣府は29日、大規模災害時における被災者の住まい確保についての論点整理を発表した。南海トラフ巨大地震で最大684万戸、首都直下地震で同じく314万戸の住宅が全壊・半壊と想定。これにより南海トラフは最大205万戸、首都直下は同じく94万戸の仮設住宅が必要と推計した。

全壊・半壊戸数は南海トラフで約351万~684万戸、首都直下は約221万~314万戸と地震の規模によって幅はあるが推計された。応急仮設住宅の想定必要量が同じく約105万~205万戸、約66万~94万戸。ただし従来「みなし仮設」と呼ばれてきた空室の賃貸住宅などを活用した応急借上住宅を南海トラフで約121万戸、首都直下で約86万戸利用可能と見込んでいる。このため従来の建設型の仮設住宅である応急建設住宅は南海トラフで約84万戸以内、首都直下で約8万戸以内と推計された。

国や地方公共団体の対応としては、2016年の熊本地震でり災証明書の交付に時間を要したことなどから、写真利用など国が被害認定・判定事務の負担軽減に努めることが必要としたほか、コスト面を考え応急建設住宅の性能見直しを検討する。また被災者が自力で自宅を修理できるよう方策も進める。市町村は応急借上住宅への空き家活用へ、不動産業界団体などと連携し、空き家バンク登録物件の状態確認を行うべきだとした。

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http://www.bousai.go.jp/kaigirep/hisaishasumai/index.html

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リスク対策.com:斯波 祐介