アンサンヒーロー・警備員の社会的地位向上を目指して
第4回:エッセンシャルワーカーとしての警備員
彼らは見えない危険と隣り合わせで働いている
Toki's SECURITY Lab./
平川 登紀
平川 登紀
旧姓・宇田川。映画『羊たちの沈黙』のFBI訓練生クラリスに憧れ渡米。ワシントン州立大学大学院で犯罪法学(Criminal Justice)の修士号を取得。帰国後、航空セキュリティ関連の財団法人で、空港保安検査員の研修や保安検査状況の監査を担当し、航空セキュリティに興味を持つ。2007年、東京大学大学院博士課程へ進学し、本格的に航空セキュリティマネジメントの研究をスタート(2011年単位取得満期退学)。2021年に佐賀県唐津市へ移住。現在、フィジカルセキュリティストラテジストおよび航空セキュリティ研究者として活動中。
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今回からは「なぜ警備員は社会的に低い業種として見られがちなのか」について説明する予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の状況下、エッセンシャルワーカーとして働く警備員について書くことにしました。
エッセンシャルワーカーとは
安倍総理が4月7日に「緊急事態宣言」を出してから1カ月が経ちます。全国で外出自粛や商業施設の休業などが要請されています。海外では、感染者が爆発的に増えている国もあり、先進国であっても医療崩壊を招きかねないと、世界中で「#ステイホーム」が叫ばれる事態となっています。
誰もが恐怖と戦っているこの状況下において、自分の健康を危険にさらしながら、私たちの生活を支えるために働いている「エッセンシャルワーカー」と呼ばれる人々がいます。私たちの社会が機能し続けられているのは彼らの存在があるからです。
医療従事者および関係者、介護従事者および関係者、警察官、消防士、小売業者、食材製造業者、農業従事者、畜産業者、重要インフラ業者、ゴミ収集業者などは私たちが感謝するべき“エッセンシャルワーカー”です。
彼らはアメリカでは“Critical Infrastructure Workers(社会インフラを保つために必要な労働者)”とも呼ばれ、アメリカの国土安全保障省Cybersecurity and Infrastructure Security Agency(CISA)は、他の連邦政府機関、州政府、地方自治体、および民間と協力して「エッセンシャルワーカー」リストを作成しました。
このリストでは、公衆衛生、国家の安全、経済活動に不可欠な機能継続を確保しながら、人々の生活や地域社会に必要な重要インフラの継続的な存続に必要な人労働者が「エッセンシャルワーカー」として定義されています。リストに記載された人々の労働力があるからこそ私たちは生活を継続することができます。
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