日常で問題になっていることは災害時、もっと問題になる。日常からの対応が災害対応につながっていく!

呼ばれたい名前の自己紹介は、相手の意志を大切にする簡単なワークなので、防災ワークショップだけでなく、学校などでも取り入れて、そして、どう感じるか、話し合っていただければなと思います♪

と、ここまでアウトドアの話がちっともでてきませんねー。なんで、ハラスメントについてこんなに語っているの?と思われそうです。実は、防災講座の実施と同時に、子育て支援にも関わってきて、虐待防止やDV問題の最前線の現場も見てきました。行政の男女共同参画からの依頼で防災講座が多いこともそんな理由からです。日常で問題になっていることは災害時、もっと問題になります。日常からの対応が災害対応につながっていますので、語らせてくださいませ♪

さて、この呼ばれたい名前の自己紹介を防災講座で実施している理由は他にもあります。

被災地に行くと「報道されていないけど、実は・・」という形でお聞きする情報として、自治会長さんや公務員の方の自死の話があります。自死とまでいかなくても、◯◯家の嫁としか呼ばれない、◯ちゃんのママとしてしか呼ばれない、そんな役割を頑張りすぎてしまい、自分自身の苦しみに気づくのが遅れ、追い詰められてしまった方もいます。たとえ自治会長さんや公務員であったとしても、気軽に悩みを打ち明けてもいい安心できる場を作っていただきたいです。役割以外の呼ばれたい名前で呼び合える関係作りを、避難所運営の最初に行っておくことを、すぐにでも実践できることとして、心がけていただければと思います。

手段はもちろん、呼ばれたい名前の自己紹介でなくても何でもよいです。「ひとりひとりを大切にする」「相手の意志を大切にする」「ハラスメントをしない」それが体験として学べていれば日常も災害時も安心です。「体験を通じて」って部分で、今回、ほんの少しアウトドアっぽさもだしてみました!?♪

以下に、「呼ばれたい名前のワークショップ」について「減災と男女共同参画 研修推進センター」の浅野幸子さんからコメントを頂いたのでご紹介します。

災害時は何事も他者との協力が大事で、特に女性同士が協力し合うことで、女性や家族のニーズを表に出したり、防犯対策を含めて、みんなの要望として解決のため、思決定者にそれなりに影響を与えることを可能とするでしょうから、こうして互いを尊重し合う形で名前を呼び合う形で仲間を作るということを意識することは大切です。

ただ、女性が望むことを、男性のリーダーや責任者が気づいて対応してくれるかというとそういう期待をしても、実現は難しいと思いますので、女性が連携して、主体的に動いて改善をしていくことも必要です。


(減災と男女共同参画 研修推進センター/早稲田大学「地域社会と危機管理研究所」招聘研究員 非常勤講師/浅野幸子氏)


ということで、重たい話になってしまいましたが、おつきあいありがとうございます!

日常も災害時も避難後もひとりひとりが大切にされますように♪

(了)