風評被害による経済ダメージ

もう1つ、あえて加えておきたいのが風評による被害だ。冒頭でも書いたように、噴火は脅威でもあるが、火山は多くの風光明媚な自然を作り出している。その恩恵は今なお多い。富士山は年間観光客が3000 万人と言われるが、過去には、噴火の風評により10%観光客が減ったとの報告もある。

2009 年に発生した新型インフルエンザでは、被害が収まってからも関西地方への観光客が激減したことはまだ記憶に新しい。観光立国を目指す上では、正しい情報を伝えなければ、実際の噴火規模以上に大きな経済ダメージを受けることも考えなくてはいけない。